西武・外崎の“アップルストーリー”「彼になら打たれても…」他球団首脳も感動

2019年05月25日 13時00分

 一時は打率1割9分3厘まで落ち込んだ西武・外崎修汰内野手(26)が絶好調だ。10―5で打ち勝った24日の日本ハム戦(メットライフドーム)では先制二塁打、勝ち越し8号2ラン、ダメ押しの適時三塁打と長打ばかりで3安打4打点。史上70人目のサイクル安打は逃したが「あと単打1本でサイクル? そんなことを言っていられるほど結果を残してないので。僕の中では1打席目に初球から振れて波に乗れました」と声を弾ませた。

 最近11試合は35打数14安打16打点4本塁打と大当たり。どん底から2週間で打率は2割4分まで上昇し、22日のソフトバンク戦から3番を託されているが「打順は考えないようにしている。今は9番になったところから(状態が)上がって、たまたま3番を打っているだけ」と浮かれた様子はない。

 外崎には対戦相手にも隠れファンが多い。その多くが2014年ドラフト時に放送された特番を見て感情移入した口だ。青森にある実家のリンゴ農家が外崎の誕生する前年の1991年に台風で大損害を受け、大きな借金を背負う。満足に道具も買えない状況下で野球に打ち込んだ外崎が14年に西武の3位指名を受け、契約金で実家の借金を完済した感動の“アップルストーリー”は視聴者の涙を誘った。あるライバル球団の首脳陣は「ウチの投手が打たれたら悔しい。だけど外崎に打たれた時はどこかで『彼でよかった』という気持ちが出てしまう」と告白しているほどだ。

 29日には弘前での楽天戦が待っている。「一時は地元で試合に出れるかどうかっていうところだった。何とか少しずつですけど自分らしさも出てきたかなと思うので、あと3試合頑張りたい」。外崎は凱旋試合で故郷に錦を飾るつもりだ。