阪神・矢野燿大監督(50)が“外弁慶返上”での貯金上積みを誓った。巨人に2連勝し今季最多タイの貯金3となったが、甲子園球場に限れば借金2と地の利を生かせていない。17日から本拠地での広島3連戦を控える指揮官は「甲子園でいい試合をしたいというのは毎回思っている。貯金は1個でも2個でも増やしたい」と貯金増に向けて腕をぶした。

 首位・巨人まで1ゲーム差に迫るほど好調なチームで“秘密兵器”となっているのが「塩黒糖」だ。今季からいつでもナインが口にできるようにと、ベンチ裏に小分け袋に入った塩黒糖がナッツ類やあめと一緒に常備されるようになった。空腹しのぎのためではない。「塩分と糖分を同時に摂取することができて、味もおいしい。ミネラルも豊富に含まれている。特に酷暑のなかでのプレーで懸念される足つりの防止に効果が期待できる。選手からの評判もいい」(チーム関係者)とナインの体調管理において欠かせないアイテムとして導入されたのだ。

 球団スタッフが今キャンプ中に沖縄のゴルフ場に塩黒糖が置かれていたことにヒントを得て採用を決断。実際、ドラフト1位・近本光司外野手(24)やドラフト3位・木浪聖也内野手(24)ら経験の少ない若手野手がコンディション不良などに陥ることなく出場を続けているのも塩黒糖が効果を発揮しているといえる。

 さらに、球団側は暑くなる時期に備えて12連戦中に実験的に敢行した“シートノック廃止”や体力温存を目的とした“全面室内練習”などの導入を検討するなど、あの手この手で体調管理を徹底する考え。ここから7カード連続で屋外球場と厳しい環境が待ち受けるが、まずは“塩黒糖効果”で乗り切りたいところだ。