投壊・西武5位 OBで本紙評論家の大友進氏が独自改革論

2019年05月14日 16時30分

 昨年のパ・リーグ王者、西武は13日現在、借金3、最下位・オリックスに1・5ゲーム差の5位と低迷している。

 その主原因はいわずと知れた投手力の低迷。チーム防御率、12球団ワースト4・91という惨状が1試合平均5・06点を挙げる12球団屈指の打線に“大きな負担”となってのしかかっている。

 とりわけ開幕から“新3本柱”として期待されていた昨年の最多勝・多和田(1勝3敗、防御率5・10)、3年目・今井(4勝3敗、同4・91)、高橋光(2勝4敗、同5・88)に大きな進化は見られない。先発防御率5・43というむなしい数字に、かつて「西武=投手王国」の時代を知るファンは打ちひしがれている。

 では、なぜひと昔前までは健在だった「投手王国」は消滅してしまったのか。先発に西口、松坂という柱がいてブルペンに森慎二、豊田という「勝利の方程式」があった時代を知る西武OBで本紙評論家の大友進氏は「チームに明確な方針がなく、投手コーチが毎年のように代わっている状況では選手が誰を信用していいのか分からない」と根本的な問題を指摘。

 続けて「はっきり言ってケガ人がこれだけ出ていて首位を走るソフトバンクにはもう投手の質量の差で追いつかないと思う。ならば、首脳陣はここで発想を転換して来年、再来年を見据えた投手陣の育成に切り替えた方が状況は好転するかもしれない」と独自の改革論を提言した。

「今はエース・菊池が抜けて名前で勝てる投手が一人もいない。その上で、それぞれが一つ上の役割の前で立ち往生していて、かつ連覇という大き過ぎる目標があることで目先の結果ばかりを追い過ぎている。ここはいい意味で一度シーズンを諦めて、多和田、今井、高橋光を将来の軸とするために首脳陣が覚悟を固めるしかない。その信頼関係の中でしか選手は伸びていかない」(大友氏)

 他球団に比べ決して素材がいないわけではない西武投手陣。求められているのは首脳陣が自信を失っている選手を信じ切る胆力なのかもしれない。