巨人ドラ1候補・163キロ佐々木に「甲子園行かなくていい」の声

2019年05月11日 13時00分

「令和の怪物」こと大船渡・佐々木

 巨人は10日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を開き、ドラフト会議に向けて指名候補選手をリストアップした。最大の目玉は、何といっても最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(大船渡=3年)だ。プロ志望届を提出すれば、複数球団の1位指名が確実視されるなか、巨人もドラ1候補に。「令和の怪物」の今後にG戦士たちも大注目で、日米通算170勝を誇る岩隈久志投手(38)からは今夏の“甲子園出場回避論”も飛び出している。

 この日の会議では、指名候補におよそ160人がリストアップされ、1位候補には約10人の名前が挙がった。会議後、報道陣に応対した長谷川スカウト部長は佐々木について「評価しない人はいないよ」と言い切り「まだ(1位候補の)順位付けはしていないけど、ポテンシャルの高さと身長(190センチ)を考えた時には高くなるのは当たり前。佐々木君や奥川君(星稜=3年)は高校生としてだけじゃなく『どれくらいのスパンで一軍のマウンドに上がれるかな』というくらい興味を持ってもいい選手だと思う」と絶賛した。今後もマークを続けていくが、現場も怪物右腕に興味津々だ。プロの目に佐々木はどう映っているのか?

 かつて東福岡高のエースとして甲子園出場も果たした村田ファーム打撃兼内野守備コーチは「本塁打を20本、30本打つ選手はいっぱいいるけど、160キロを投げられる選手は数えるほどしかいない。大谷(エンゼルス)もそうだけど、普通は腕がちぎれます。素晴らしい能力だと思いますよ」とうなった。

 さらに、190センチの長身で右投げという共通点がある岩隈は「(高校生で163キロ?)想像もつかないですね。大谷みたいな感じですよね。持って生まれた才能ですよ」と語る。では、技術的に優れている点はどこか。

「全部(の力)が指先に伝わるように体を使わないと(163キロまで)いかないと思います。その体の使い方が上手なんじゃないですかね。この先、どんどん伸びてくれるとうれしいですね」と期待を寄せた。ただ、同時に警鐘を鳴らすことも忘れなかった。岩隈は「昔と比べたら食べる物もよくなっているし、トレーニング方法も違う。大谷をはじめ、パワーもすごくなってきているし、球も速くなってきた。メジャーでもすごいパワーがついて、スピードも速くなるけど、トミー・ジョン(靱帯再建手術)をする選手も多い。日本でもすごい選手が出てくるでしょうけど、そういうことが増えるかもしれない」と指摘し、こう付け加えた。

「(夏の)甲子園は行かなくてもいいでしょう。ここまで注目されて、もうその素質もあるのに、甲子園まで行って投げてもらう必要はないわけですよ。僕らはそう思いますよ。プロ目線では」

 大船渡の国保監督も佐々木に力を抑えさせるなど、成長過程の体を気遣っているが、甲子園での球数問題は“未解決”のまま。岩隈の主張は佐々木が、それだけの逸材と見込んだからに違いない。「令和の怪物」はどんな野球人生を歩むのか。G戦士たちも前のめりになって見守っている。