巨人 元木コーチが絶賛する坂本勇の“すごみ”

2019年05月09日 16時30分

開幕からの連続試合出塁を33試合に伸ばした坂本勇は亀井の逆転打で生還し、派手に喜んだ。左は丸

 ON超えなるか。巨人・坂本勇人内野手(30)が8日のDeNA戦(新潟)で右前適時打を放ち、開幕からの連続出塁を33試合とし、1977年に王貞治(現ソフトバンク会長)が樹立した球団記録に並んだ。リーグ1位の打率3割3分6厘を誇り、抜群の安定感を誇る背番号6には首脳陣も最敬礼。今季から初入閣した元木大介内野守備兼打撃コーチ(47)が肌で感じ取った“すごみ”とは――。

 快進撃はどこまで続くのか。「2番・遊撃」でスタメン出場した坂本勇に、節目の一打が飛び出したのは4点を追う7回の第4打席だった。2四球が絡んだ二死一、二塁のチャンスで右中間へタイムリー。主将のバットで反撃ムードはさらに高まり、岡本が押し出し四球を選び、なおも満塁から亀井に決勝の逆転3点適時二塁打が飛び出すなどこの回だけで一挙7得点。チームも8―5の逆転勝ちを収めた。

 これで坂本勇は長嶋茂雄と並ぶ球団2位の連続出塁記録を抜き、王が打ち立てた33試合に並んだ。坂本勇は「並べるようなアレじゃないんで」と謙虚に話しつつ「毎試合、できるだけいい状態で打席、試合に出られるように意識して継続したい」と次を見据えた。

 頼もしい主将に、原監督も「勇人は初球を打てたというね。その前(の打席は)スライダーの打ち損じみたいなね。でも、そこをあえてスライダーを勇気を持って打てた。見事なものですよね」と絶賛するばかりだった。

 攻守で貢献し続ける主将に目を見張るのは指揮官ばかりではない。新任の元木コーチもその一人だ。坂本勇と初めて同時期にユニホームを着て、まず驚かされたのが若手以上に自分をイジメ抜く覚悟だった。

「キャンプ中にノックを受けて下半身を鍛えていたよね。意外だった。オープン戦に入れば2打席で交代ということもあるけど、ヤツは自分から俺のところに来て1人で40分から1時間、ノックを受けていたもんね。守備もうまくなるし、下半身も出来上がる。勇人は陰でやっているんだよ。俺はすごくいいことだと思った。ヤス(山本)以外の若い選手には『自主性に任せる。来るヤツは来い』と言ったけど、打撃練習に時間を割いてなかなか来なかった。俺はそういう問題じゃないと思う。意識の違い。だから、これだけの差が開く。あれだけの力を持ったヤツが、あれだけ練習しているんだから。若いヤツらはもっと自分からやろうとしないと、職がなくなるよ」

 打撃の土台となる下半身をキャンプ中のノックでもつくり上げ、試合には細やかな工夫を凝らして臨んでいる。元木コーチは「ただ打撃練習をしているように見えても、相手の先発が球の速い投手の時は自分でちょっと投手寄りに立って打っている。これも意識の違いだよね」とうなずいた。

 これらは努力の一端だろうが、そうした積み重ねが坂本勇の礎となっていることは間違いない。次戦は10日のヤクルト戦(東京ドーム)。背番号6は“ON超え”に挑む。