二軍落ち“リミット”直前 巨人・ゲレーロが激弾 

2019年05月03日 16時30分

反撃ののろしを上げ、ベンチでハイタッチするゲレーロ

 眠れる大砲がようやくお目覚めだ。巨人は2日の中日戦(東京ドーム)で9―3の逆転勝ち。3点差を4本塁打でひっくり返す一発攻勢で反撃の号砲を鳴らしたのが66打席ぶりとなる4号ソロを放ったアレックス・ゲレーロ外野手(32)だ。実は一昨年に本塁打王に輝いたこのゲレ砲、打撃不振から二軍落ちも目前だった。

 得意の一発攻勢で劣勢をはね返した。4回に3点を先制された直後、ゲレーロが外寄りのスライダーを左中間スタンドへ運んだ。相手先発の左腕ロメロはこれが来日初被弾で、沈黙していた打線が目を覚ました。5回は炭谷の移籍後初アーチ、陽岱鋼の看板直撃となる決勝3ランなどで一挙5得点。難敵をKOし、8回には坂本勇が2戦連発の9号2ランでトドメを刺した。

 ゲレ砲の一発は4月5日のDeNA戦(横浜)以来、実に20試合ぶり。本人もロメロを打ち崩したことに「いい仕事ができた」と納得顔で「忘れちゃうくらい久しぶりの感触だったね!」と大喜びだったが、それも当然だろう。日に日に首脳陣の信頼が傾き、二軍落ちまで検討対象となっていたからだ。

 開幕から首脳陣を悩ませていた5人の助っ人をやりくりする外国人枠の問題は、右ヒジ違和感を訴えたクックの抹消でひとまず“解消”。野手はゲレーロとビヤヌエバ、投手はこの日先発したヤングマンとメルセデスの4人で落ち着いたかに見られていた。

 ところが、ゲレ砲の打棒がサッパリでこの日の試合前まで打率2割2分8厘。4月28日のDeNA戦では3打席目に代打を送られ、その後は3試合連続スタメン落ち。同30日には「5番・左翼」で石川が抜てきされた。

 ジワジワと外堀を埋められていく中、吉村打撃総合コーチも「状態が良かった時はストライクとボール球の見極めができて、打つべき球をセレクトできていた。(内角高めに)手を出すのは去年の良くなかった時と同じ。もう少し冷静に見極めができないと」と嘆いたほど。首脳陣から「連戦が続くし、相手の左投手の先発予想もある。だから、右打者をいい状態で置いておきたいということもある。でも、この状態のままならね…」との声も上がっていた。

 一つの“タイムリミット”に設定されたのは、今回の10連戦の最後となる6日のDeNA戦(横浜)。まさに崖っ縁で飛び出した一発は、ゲレーロにとって大きなアピールになったに違いない。原監督も「チームにとって彼の長打力というのは非常に魅力」と評し「彼自身も少々ストレスもたまっていたでしょうし、またいいキッカケになってくれるとね」とさらなる爆発を期待した。土俵際で踏みとどまった元キングは、このままアーチ量産できるか。