西武・相内 7年目のプロ初白星を感じさせる「ゾーン2分割論」

2019年04月26日 15時24分

ロッテ戦で成長を見せつけた相内

 西武の7年目・相内誠投手(24)が25日のロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ7度目の先発登板。3本塁打を浴びながらも、最速149キロの速球と大きく割れるカーブ、スライダー、フォークをテンポ良くストライクゾーンに投げ込み6回を7安打4失点にまとめた。

 降板直後の7回に打線が相内の奮闘に応え長短4安打と犠飛で3点をもぎ取り勝利投手の権利を得たのもつかの間。8回にリリーフが同点に追いつかれプロ初勝利はならなかったが、苦節7年の相内が最も勝利に近づいた夜だった。

 結果的に両軍27安打が乱れ飛び、西武が延長10回、愛斗の決勝打で9—8と連勝を収めた試合後、辻監督は「勝った、勝った。ウチは野球が好きだね(笑い)。相内はいいピッチングをしていた。ただ失投は打たれるのが一軍。投げっぷりは良かったし、勝たせてあげたかった」と3被弾に注文をつけながらも、一軍戦で堂々と真っ向勝負を挑んでいた元“房総のダルビッシュ”の成長を評価していた。

 相内は「今日はこれまでチームに迷惑をかけてきた分、“絶対に勝つ”という強い気持ちを持ってマウンドに上がりました。良かったところは四球を簡単に出さなかったこと」と、この日の投球を振り返った。

 ここまで二軍戦では3試合に登板し2勝を挙げ、計20イニングで防御率0・90、25奪三振と相手を寄せ付けなかった。二軍では、完全に相手を見下ろして投げられるその投球を一軍で再現できないことがこれまでの相内の最大の「壁」だった。

 ストレートを待ちながら、変化球に対応してくる一軍打者に対して必要以上に制球を意識しすぎ、四球から大量失点を奪われるお決まりのパターン。しかし、今の相内は「もう一軍でも自分の投球ができる自信はある」と断言するほどのものをつかみかけている。

 相内は言う。「とりあえず四球を出すぐらいなら打たれようという感じ。僕の球はもともとシュート回転するんですけど、今まではそれが中に入って打たれるのが嫌だった。でも今はシュート回転しても腕を振って強く投げればファウルになることが分かった。それは去年、中継ぎをやらせてもらって気がついたこと。もともと細かいコントロールのないピッチャーですし、開き直りですね。自分はコントロールの悪いピッチャーという。だからストレートはどんどんゾーンの中に投げ込んでファウルを取ろうと意識が変わりました」

 そんな開き直りのおかげで思考もシンプルになった。「ストライクゾーンって大体9分割じゃないですか。でも僕の場合は2分割だけ。内角か外角。高めか低めかの2パターン。そこに強い球を投げられたらファウルが取れるという思い込みで投げてます。それで打たれたらしょうがない。元からコントロールはないんで。ここまで(7年間)勝てないというのは、そういうこと。自分はすごいピッチャーじゃないんで開き直れましたね」

 この相内式「ゾーン2分割論」でロッテ打線と真っ向から渡り合い“参りました”の3被弾は浴びたものの、懸案の四球は1つだけ。次回以降の登板に十分な期待をうかがわせる大胆な“ケンカ投法”だった。