阪神・福留孝介外野手(41)が23日のDeNA戦(横浜)で本塁打を含む2安打4打点の大当たり。チームの連敗ストップに貢献した。初回に犠飛を放ち、5回には試合を決める2号3ラン。26日で42歳となるベテランは「毎回、打席でできることをやろうとしているだけ。みんな一試合一試合、新しい気持ちでやっている。こういうゲームをまた明日もできればいい」と胸を張った。

 最近は“悩める日々”を送っていた。主将の肩書こそ外れたものの、若手選手に厳しく助言をするなど新チームのまとめ役として今季もグラウンド外でも変わらぬ存在感を発揮。ただ、シーズン序盤で最下位転落となったチームの惨状を誰よりも憂いていて「これまで以上にかなり気をもんでいた。ため息をつくことも多くて、打撃の調子や身体の疲労以上にチームをどう上向かせるかで頭を悩ませていたようだった」(チーム関係者)と周囲が気に掛けるほどだったという。それが打撃にも影響したのか打率は試合前時点で2割2分1厘まで下降した。

 しかし、17日のヤクルト戦(神宮)や21日の巨人戦(甲子園)で休養を与えられ心機一転。「一流選手はズルズルいかずにどこかで吹っ切れるという見本。若手もあの切り替えを学ぶべき」(球団幹部)と周囲も胸をなで下ろす復調となり、チームも8―3の大勝。今後も休養を挟みながらの出場となる見込みだが、やはりここ一番では“福留頼み”となりそうだ。