左前腕の肉離れで出遅れた西武・内海哲也投手(36)の一軍昇格が急を要している。内海は17日のイースタン・リーグのヤクルト戦(メットライフドーム)に3番手で登板。最速140キロながら緩急をつけた投球で相手を翻弄し、3回を2安打無失点と5月中の一軍昇格に向けて順調な実戦復帰を果たした。

 内海は「いい緊張感の中、打者と勝負できたのでよかった。今日は(捕手から)出たサインにしっかり応える気持ちと逆球を少なくしっかり勝負していくというテーマだったので、それはできたかなと思う」と納得の表情。「本当に申し訳ない気持ち。(一軍戦は)もちろん(毎試合)見ています。パ・リーグTVにも入りました。本当に頑張ってくれという気持ちで応援していますし、しっかりファームで結果を残して呼んでもらえるようにしたい」と離脱をわび、早期一軍昇格に強い決意をにじませた。

 この日、マスクをかぶった駒月は「内海さんは左打者の内角にもチェンジアップを投げられる。コーナーに変化球を集められるのが強みですし、緩急のつけ方はさすが。そんな投手はいないですし(受けていて)楽しい」とその投球術に脱帽。杉山二軍投手コーチも「見ていて余裕があるというか安心感があった」と及第点を与えた。次回は25日の同日本ハム戦(鎌ケ谷)で5~6回をめどに先発する予定。一軍昇格までにあと2試合に登板する見込み。一軍首脳陣の判断も踏まえて最終的な決断を下すことになるが、杉山コーチは「必要であれば持っていってもらっていい」とも言う。

 順調にいけば一軍昇格はGW明け。ただ一軍はニール、本田の先発2枚がKOされて16、17日の楽天戦に連敗。借金2に逆戻りした。昇格時期が前倒しされる可能性も十分にありそうだ。