阪神・西 スマイル投法はケチを付けられても封印しません

2019年04月15日 16時30分

お立ち台で笑顔の西(右)

 阪神のFA右腕・西勇輝投手(28)が14日の中日戦(甲子園)に先発し、7回8安打2失点で今季2勝目をマーク。4回にはプロ入り11年目で自身初となる適時打を放って2打点と、投打の活躍で5―2の勝利に貢献した。

 雨が降り注ぐ悪天候の中、本拠地・甲子園ではうれしい初白星でチームの連敗も4でストップ。西は「雨の中で守ってる選手が間延びしないように投球テンポを意識しながら勝負できた。連敗を止めたい? それは当たり前のこと。強い気持ちを持つべきと思って投げた。梅野のリードが自分の力を最大限に引き出してくれた」と女房役に感謝の弁も忘れなかった。

 移籍1年目ながら日増しに存在感は強まっている。連日の貧打に投壊現象…と、最悪のチーム状況でいつも結果を出すのは頼もしい限りだが、そんな西でもケチを付けられている“言動”がある。どんな時でも笑顔を絶やさない「スマイル投法」がそれだ。

 オリックス時代に特発性顔面麻痺を患った苦労から「本当に心から楽しんで野球をやるべきと思っているから」とマウンドではいつも笑みを浮かべることが多いワケだが、一部の球界OBからは「時には相手球団から反感を買うこともある。自分がピンチの時に笑えば身内からも何だと思われないか」など危惧されていた。

 しかし、西は「スマイル投法」を封印する気はサラサラない。ナインの間からは「常に笑顔でいてもらえることで守りの方も自然にいいリズムになれる」(梅野)と好評だし、何よりそのスタイルを歓迎しているのが矢野燿大監督(50)だからだ。

「間違って捉えられたら嫌だけど、オレも楽しむということは大事にしている。西に『いい顔して野球やってるなあ』と声を掛けると『僕、野球をやるのは楽しいんで』と返してくる。(笑顔のことで)一見、マイナスなふうに取る人がいることもプラスにできる選手だ」

 頼もしいのはマウンド上だけではなく「聞かれれば何でも答える。隠したりはしない」と、若手の先生役としてもすでに手腕を発揮。この日、指揮官は改めて「西はすべてにおいて(皆の)お手本になる投手」と絶賛したがその通りだろう。この男が早々の窮地に陥った阪神を面白くしてくれる。