借金1で4位の中日だが、テレビ中継の視聴率では開幕ダッシュを決めた。名古屋地区でゴールデンタイムに放送された中日戦が開幕から4戦連続で2桁の大台に乗り、テレビ局からは安堵の声が漏れている。

 開幕前、地元テレビ局関係者の間では中日戦のナイター視聴率を心配する声が上がっていた。6年連続Bクラスと長期低迷中で、下馬評では最下位候補。さらに1番人気の松坂大輔投手(38)が右肩を痛めてリタイア、注目度ナンバーワンの新人・根尾昂内野手(18)も二軍スタートとスター選手不在でのシーズンインとなっただけに「いきなり1桁連発というのは避けたい」とビクビクだったのだ。

 だが、フタを開けてみると視聴率は好調。地元開幕戦となった2日の広島戦(11・5%)を皮切りに、3日の広島戦(11・1%)、9日の巨人戦(12・1%)、10日の巨人戦(10・3%)とゴールデンタイムに放送された全試合で合格ラインの10%を突破した。「去年は負けても“ああそうか”という感じだったが、今季は接戦が多く、負け試合だと“悔しい”と思える」「与田監督の積極的な選手起用がはまっている」とBクラスにもかかわらず、在名テレビ局の間では与田竜への期待がどんどん膨らんでいる。

 昨年は松坂フィーバーもあって中日戦のナイター視聴率は開幕から5試合連続で2桁を記録したが、2016年6月1日以来の貯金生活に突入すればそれを上回ることも十分に可能だ。「貯金のことは気にしていない」という与田監督だが、視聴率アップのためにもテレビ局サイドは上昇モード突入を願っている。
(視聴率はビデオリサーチ調べ、名古屋地区)