巨人・原監督 助っ人5人活用術で思わぬ副産物

2019年04月12日 16時30分

名古屋から帰京した原監督

 巨人は11日、外国人枠の関係でC・C・メルセデス投手(25)の出場選手登録を抹消した。代わって現在は二軍調整中で13日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発予定のテイラー・ヤングマン投手(29)を再登録する。原辰徳監督(60)は好調な助っ人勢の力を最大限使うため苦心しているが、前出の先発2投手を頻繁に抹消することで二軍に思わぬ副産物が生まれている。

 遠征先の名古屋からの移動日となったこの日、前日の中日戦(ナゴヤドーム)で今季初黒星を喫しながらも7回5安打、3失点と好投したメルセデスの登録を抹消した。試合後に宮本投手総合コーチが「いったん抹消して最短で帰ってくるようになると思います」と説明したように、理由は不調などではない。首脳陣は13日のヤクルト戦でヤングマンを先発起用する方針で、メルセデスを抹消することでフルに埋まっていた外国人枠を1つ空けた形だ。

 この戦術は今季の原巨人の特徴の一つでもある。新加入のビヤヌエバとゲレーロの野手2人もおおむね好調。新守護神クックも無傷の4セーブを挙げ、戦力として欠かせない存在となっている。そのため指揮官は先発2人を中10日以上空けてローテで回し、助っ人5人の力を最大限に生かそうとしている。

 これにより、ファームにも希望の光が差し込んだ。一度抹消すれば、再登録が可能になるまでに10日が必要となる。先発陣は基本的に中6日で回っており、抹消された選手がローテ通りに翌週も登板することは不可能。いい例がキャンプ最終盤に先発再転向を命じられた澤村だ。今季初先発初勝利を挙げたヤングマンが翌日に抹消された“穴”に埋め込まれた。結果的に4回途中4失点KOで二軍へ逆戻りとなったが、ファームとの好循環が生まれていた。

 今回、抹消となったメルセデスの“代役”は新人左腕・高橋が濃厚だ。この日、ジャイアンツ球場で一軍の残留組とファームの投手練習を担当した木村ファームトレーニングコーチは「去年と比べて今年は頻繁に投手が入れ替わっている。ただ二軍に落ちたとしても次の一軍登板がすぐに回ってくるのでモチベーションは高い。また二軍の投手にとっても一軍から来た選手と一緒に過ごして今の上の空気も感じられるし“次は自分が”という思いになる。この効果は大きい」と証言する。二軍のローテを守りながら昇格の機会を伺う野上も「今年から休みが一軍と同じ登板2日後になったのは大きいですね。いつ出番が来てもいいように準備をしています」と腕まくりだ。

 指揮官は3度目の就任に際し「チームは一つである。一軍も二軍も三軍もない」との姿勢を打ち出した。もちろん、二軍戦士は昇格時に一発回答を求められるが、一軍の不測の事態に備えるためにもファームのモチベーションを高く保つことも欠かせない。ここまでの助っ人5人によるシ烈な競争は、ファームにも好影響を与えている。