米メディアが分析「イチロー日本球界復帰説」

2012年03月29日 10時40分

 日本球界復帰はあるのか、それとも——。マリナーズ・イチロー外野手(38)の去就に注目が集まっている。今季は5年契約の最終年。日本では今オフのUターンに期待が高まっているが、3月27日には都内のホテルで行われたMLB開幕戦レセプションで巨人・渡辺恒雄会長(85)から「巨人の監督になってくれ」とラブコールを送られた。米メディアは「日本復帰説」をどう見ているのか。その見解は…。

 約20分間の〝密談〟だった。主催者としてレセプションに出席した渡辺会長はイチローと同じテーブルに座り、じっくりと語りかけた。


「哲学、美学、心理学、経営学、政治学すべて理論的なことをね、イチロー君に教えられたよ。だからね、もう『巨人の監督になってくれ』って頼んだんだ。将来だよ。そうしたら(イチローは)『私は選手に徹する』って。とにかく精神的にね、すごい男だよ。ばかじゃないからね。あれほど頭のいい野球選手に会ったことはない。イチローじゃなくて一流だよ」


 レセプション終了後、渡辺会長はイチローとのやり取りについて報道陣にこう打ち明けた。「将来的な」の注釈付きだが、まさかとも言うべき巨人監督への就任オファー。ところが、これを耳にした米メディア関係者は、やや悲観的な分析を口にした。

 

「プレジデント・ワタナベはイチローを選手として呼ぶことが難しいと判断し、将来の監督としてオファーをかけたのだろう」


 イチローは今季終了後にFAとなる。10年連続で達成してきた200本安打、打率3割、球宴出場が昨季で途切れたイチローには「マ軍との契約延長交渉が難航するのではないか」との見方が日本では根強い。その間隙を縫って巨人など資金力豊富な日本の球団が獲得に名乗りを上げ、移籍がまとまる可能性も指摘されている。


 しかし、渡辺会長の発言は米メディアの間に渦巻くイチローの「生涯メジャー」説をますます強める形となった。今回の日本遠征に同行中のMLB担当記者も「イチローの日本球界復帰はない」と言い切り、こう解説する。


「彼が目指すのはメジャー殿堂入り。その目標を実現するためには、マリナーズの一員として引退することがベストだ。日本球界に復帰すれば“メジャーリーガーとしてのイチローのインパクトは薄れてしまう。メジャー殿堂入りには全米記者協会員の記者たちの(75%以上の)投票を集めなければならない。シアトルで全米中から注目を浴びながら生涯プレーし続けていくことが大事になるのは当然だろう」


 マ軍側も「イチローとの契約延長交渉は当然行う。多くは答えられないが、彼はずっとメジャーリーガーだ」(マ軍幹部)としている。


 地元シアトルはもちろん、米球界におけるイチローの今後は「生涯マ軍」が一致した見方。今季中に行われる残留交渉の行方が注目される。

 

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