骨折強行出場でサイクル安打の虎・梅野 昨季終盤には右手首を骨折していた!

2019年04月10日 11時02分

2回、適時三塁打の梅野

 左足薬指を骨折しながら強行出場している阪神の選手会長・梅野隆太郎捕手(27)が、本拠地・甲子園開幕となった9日のDeNA戦で自身初のサイクル安打を達成。プロ野球史上74度目(69人)、セ・リーグでは39度目(36人)で、阪神では福留が2016年7月30日の中日戦(甲子園)でマークして以来の快挙だ。

 2回に先制の適時三塁打、4回に右前打、8回に左中間へ本塁打。さらに打席が回り、右中間へ適時二塁打を放って偉業を達成。5打数4安打4打点でチームの連勝&5割復帰の立役者となったが、骨折後に強行出場した4試合は計17打数10安打5打点、打率5割9分とまさに絶好調だ。

「まさか自分が達成できるとは思わなかった。骨折でも出場? 休んでられないと思ったから。痛みはあるけど、甘えることなくこれからもしっかり準備していく」と金本前監督も顔負けの「鉄人」ぶりには頭が下がるが、骨折して苦労していたのは足だけではなかった。

 実は17年ぶりの最下位に泣いた昨シーズン終盤、右手首の疲労骨折が判明。オフに手術の必要性があったが「それをやると逆に試合に出るまでに時間がかかる。せっかく(昨オフ初めての)ゴールデン・グラブ賞も選んでもらえたし、出遅れたくはない。このまま様子を見て、何とかやっていく」と他のナインにも言わず、そのまま秋季キャンプにも参加しながらの治療を選択したという。

 幸いにも自慢の強肩にはさほど悪影響はなく、打撃についてはキャンプ序盤で練習量を減らすなどして対処。今では「普通には振れるようになった」と振り返った。

 梅野の右手首の状態を知っていた藤井彰人バッテリーコーチ(42)は「今回の足指の骨折でも本人は『抹消はされたくない。必ず(チームの)流れを変えます!』と相当の決意だった。本当に責任感を持ってやってくれている。たいしたものです」と脱帽するばかりだ。

 かつて鉄人と呼ばれた金本も手首を亀裂骨折しながらもプレーし、多くのファンを感動させたが、梅野も打って良し、守っても盗塁を阻止するなどチームに貢献しながらフル出場。「新・鉄人」というしかない。