中日が29日のDeNA戦(横浜)に1―8で大敗。打線が8回まで無得点と手も足も出ず、救援陣も終盤に崩れて大量失点を喫した。ところが、与田剛監督(53)は涼しい顔で強気発言を連発した。

 好投していた先発の笠原を「フォームのバランスが崩れかけていた」として5回無失点で降板させた理由を説明したが、後を継いだ又吉、谷元、田島が踏ん張れず。継投の難しさについても「どうしても点を取られると、そういうふうな形で言われるので、それはもうしょうがないこと」とあくまで“結果論”として捉えて意に介する様子はなかった。

 さらに敵チームの選手まで褒めてみせた。相手先発の今永については「本当にいい投手なんで簡単に点を取れないとは思っていた」。0―0の7回、谷元の低めフォークを中前へ先制2点適時打した筒香に対しても「ああいう難しいボールを本当にうまく打たれて、さすが筒香だなという打撃だった」。そう言いながらも「それを上回る投球をしていかないと勝てないので、これもまた一つの課題にしないといけない」と気を引き締めた。

 初陣が黒星スタートとなってしまった指揮官だが「勝つことはできなかったけど、選手の起用とかのタイミングをどこでどう取るかとか、いろんなことが分かった試合だった。今日から毎日試合があるので常に切り替えていかないといけない」。開幕戦でぶざまな大敗を喫しても143分の1試合。与田竜はポジティブに戦っていくつもりだ。