広島ナイン発奮させた緒方監督の男気 NHK「監督座談会」で原監督の“挑発”サラリ

2019年03月30日 13時00分

開幕戦を白星で飾った広島ナイン

 セ王者が会心の白星発進だ。リーグ4連覇と35年ぶり日本一を目指す広島は29日、巨人との開幕戦(マツダスタジアム)に5―0で快勝。先発の大瀬良大地(27)は8回無失点、11奪三振の力投で菅野とのエース対決を制し、打線も安部の先制ソロなどで援護した。指揮官同士による前哨戦でも緒方孝市監督(50)が敵将・原監督を“やり込める”一幕があり、ナインも勇気づけられていたようだ。

 痛快な勝利に指揮官も興奮を抑え切れなかった。「初戦をこうして勝てて、大観衆の中で並んであいさつできたことは良かった」。試合後の緒方監督は唇を震わせながら素直に喜びを口にした。3万1700人が詰め掛けた本拠地開幕戦はエースの快投に打線が応える、これ以上ない完勝劇。超満員のファンに「カープは今年も強い」と印象付けた。

 口には出さずとも、今季の巨人に対しては誰しもが特別な意識を抱えていた。昨季までチームメートだった丸の移籍は個人の権利と納得しても、無視できなかったのが4年ぶりに現場復帰した原監督の“挑発”だ。

 まずは就任後の「私が(以前監督として)いたときはそんなに強くなかった」という言葉にカープナインはピリッ。丸の獲得と長野の流出を「足し算、引き算」と表現し続けることにも多くが「長野さんに失礼でしょう」と憤慨していた。

 そんなナインのストレスを吹き飛ばしたのが、NHKで先日放送された「セ・リーグ監督座談会」での緒方監督の振る舞いだ。司会者の質問に対し各監督が○×で回答する形式で進んだ会は、序盤からメディア慣れした原監督の独壇場に。ヤクルト・小川監督が「うちはマツダスタジアムで負け越していて、広島相手のゲームが非常に戦いにくい」と正直に吐露しても「広島のスタジアムはそんなにすごいんだ?」と割って入るなど、やりたい放題だった。

 それでも緒方監督は一歩も引かなかった。旧市民球場時代に比べ「環境面がカープはとてつもなく良くなってますよ」と指摘されると「『環境が良くなった』と言われても他球団と変わらない。やっとそこに並んだだけであって。遠征を考えれば地理的にはものすごくハンデ」とやり返した。さらには原監督が今季の補強について再び「足し算ばかりではない」と口にすると、直後に緒方監督は笑顔で「丸の代わりに長野という素晴らしい実績を残してきた選手がウチに来てくれた」と応酬。これには広島ナインも「あのやりとりはスカッとしましたね」と大喝采だった。

 球界を代表するベテラン指揮官にも正面から渡り合った緒方監督の男気に選手が引っ張られた格好の開幕戦完勝。今年も王者が突っ走っていきそうな勢いだ。

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