イチローDNA 巨人若手継承

2019年03月23日 14時00分

イチローへの熱い思いを語る原監督

「イチローイズム」が原巨人でも継承される。惜しまれながら現役引退を表明したマリナーズ・イチロー外野手(45)。28年間の現役生活の中で日米両国を渡り歩いたレジェンドと時間をともにした指揮官やコーチ陣にも大きな影響を与えた。中でも原監督が指揮を執り、イチローらの活躍で世界一に輝いた2009年WBCメンバーが豊富。それぞれが肌で感じた“イチロー体験”が今後、脈々と受け継がれていきそうだ。

 レジェンドの魂はチームの壁をも越える。まずは09年の第2回WBCで日本代表を2連覇に導いた原監督だ。

 22日に都内で開かれた巨人の激励会に先立ち、報道陣に応対した指揮官はイチローについて問われると「本当に現役生活、ご苦労さまでした」とねぎらいの言葉を送った。さらに「野球に対する取り組む姿勢。誰よりも早くグラウンドに来て、最後の最後まで誰よりも遅くグラウンドにいた。自分のメンテナンスも含め、道具を大事にする姿。純粋に野球人であると。そして勝利というものに強く戦っている姿勢というのは、やはりまったく並ではない」と称賛した。

 今の原巨人には、WBCメンバーが実に豊富だ。今季から新加入した岩隈は09年WBCだけでなく、12年から移籍したマリナーズでイチローとチームメートでもあった。日米通算170勝右腕が感じ取ったのは「プレーに対する姿勢」で「準備の段階から常に野球に対して行動している。試合で結果を出すための一日一日、もしかしたら分刻みで動いているのではというプロフェッショナル」と刺激を受けたという。

 もちろん、ただ眺めていただけではない。具体的なことは胸の内にとどめたが「見習って取り組んできたつもり。『イチローさんはこういう準備をしていたな』とか、なかなか見えない部分を自分の中に取り入れたと思っています」と語った。巨人内で若手の手本としても期待される岩隈の助言は、G投手陣に影響を与えそうだ。

 野手では村田ファーム打撃兼内野守備コーチの存在も大きい。右太モモ裏の肉離れで途中離脱したが、こちらも09年のWBC戦士だ。同コーチは「イチローさんは、練習ではホームランを打つけど裏では必死に素振りをしている。陰の努力があったから長くやれたと思う。簡単にヒットを打っているように見えたけど違う。次の世代の選手に『イチローさんでも陰で努力をしていた』と言える」とイチローを教材として後進育成にまい進する決意だ。09年組では阿部と亀井がおり、上原は06年の第1回WBCでともに世界一に輝いている。

 また1992~98年まで7年間、オリックスでイチローと汗を流した高田二軍監督も「イチローは誰よりも練習していた。今の選手たちにも伝えていきたい」とイズム継承を宣言。イチロー本人が巨人でプレーすることはなかったが、そのDNAは次代へと引き継がれ、いつの日か“イチローチルドレン”が巨人にも誕生するかもしれない。

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