日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18=金足農)が19日、イースタン・リーグの本拠地開幕戦となったヤクルト戦に5回から登板し、2回2安打3四球1失点だった。それでも視察に訪れた栗山監督には「俺の中で(吉田輝が)やろうとしていることは見えてる。前に進んでいる感じ」と評価され、まずまずのアピールはできた格好。そんな吉田輝ら若手選手の間で現在、ひそかなブームとなり、リフレッシュに貢献しているものがあるという。

 この日は、制球難に苦しむ展開になった。先頭打者にストレートの四球を許すと、次打者に中前打を浴び、無死一、二塁のピンチ。ここは後続を打ち取り無失点に抑えたが、続く6回は連続四球と安打で、無死満塁と再びピンチを迎えてしまう。どうにか犠飛での1失点のみでしのいだが、公式戦初登板は“ホロ苦デビュー”となった。

 試合後、吉田輝は「評価は低いです…」とつぶやき、「直球しか投げる球がなく、打ち損じを待つ状態でした」と悔しげな表情を浮かべた。加藤二軍投手コーチも「あいつは理想がすごく高いので、現状との差を縮めていかないといけない」と語った。

 そんな吉田輝ら、日本ハムの若手選手の間で、リフレッシュに一役買っているものがある。

「ポケモンGOがめちゃくちゃはやってますね」と、ある若手選手。2016年のリリース直後は全世界で爆発的に流行。社会現象にまでなったアプリ「ポケモンGO」が、再びチーム内で流行しているという。

 同アプリはスマホの位置情報を活用することで、現実世界そのものを舞台にポケモンの捕獲や交換、バトルなどを体験することのできるゲーム。実際に歩きながらポケモンを探すため、健康促進につながるとの研究結果が報告され話題にもなった。一時は若者離れが指摘されたものの、現在は珍しいポケモンを捕まえることができるイベントが定期的に行われるなどで、再ブームの流れが来ており、何もないところに突然、人だかりができるなど、復活プレーヤーが続出している。

 日本ハムでもここ1か月、主に若手選手の間でプレーヤーが激増。春季キャンプが行われた沖縄では、日本では現地でしか出現しない限定ポケモン「サニーゴ」を求め選手らも奮闘し、出現率が低いため「サニーゴが見つからねぇ…」とぼやく姿も見られた。

 また、つい先日も期間限定で登場していた強力なポケモン「レックウザ」を捕獲するため、街中へ繰り出す選手も。複数人での協力プレーが必要とされるため「(選手寮のある)鎌ケ谷だと人が少ないので、オフを利用してプレーヤーの多い街へ繰り出して捕まえて帰ってきた選手もいましたよ」と前出若手選手は明かす。

 さらには「投手、野手問わずにみんなやってますね。(吉田)輝星もやってますよ」と、選手間で交流を深める、有意義なツールとなっているという。

 ちなみに選手寮のある鎌ケ谷には「ファイターズスタジアム」という名前の「ジム」がある。ジムには自分の育てたポケモンを設置できるため、タイミングさえ合えば吉田輝の育てたポケモンを見たり、戦ったりすることができるかもしれない。