ロッテはなぜ本拠地で弱いのか? 2年越しで続く公式戦連敗記録

2019年03月23日 11時00分

ZOZOマリンスのファンに頭を下げる井口監督(左)ら

【赤ペン!!赤坂英一】井口ロッテが2年越しで本拠地連敗記録を続けていることをご存じか。

 昨季は本拠地14連敗でシーズンを終了。これは1970年のヤクルトに並ぶプロ野球タイ、61年の近鉄の13連敗を上回るパ新記録となった。今年のオープン戦でも3連敗して“計17連敗”。14日の台湾ラミゴとの交流試合に大勝し、一応ストップはしたのだが。

 ロッテは今年、本拠地で大がかりな改修工事を行った。外野フェンスを4メートル前に出し、「ホームランゾーン」と名付けた観客席を新設。ベンチも前方に7メートル拡張し、2倍近くも広くなった。井口監督体制2年目を迎え、球団と地元を挙げて盛り上げようとしている。

 それなのに、なぜこんなに本拠地で弱いのか。何人かのチーム関係者は「一番の原因はキャンプの練習不足」と指摘する。

 ロッテは2月1~11日の11日間、沖縄・石垣島でキャンプを行った。うち3日は紅白戦などの実戦形式、1日は休養日だったから、実質的には7日しか打ち込み、投げ込みを含むチームの全体練習を行っていない。

 メジャーリーグ並みの短い日程は、現役時代に4年間メジャーでプレーした井口監督の方針だ。「練習が軽過ぎる」との疑問や批判にも動じず、「100点に近い。やりたいことは全部できた。若手が底上げされて活気が出た」と胸を張った。 2月12日以降は沖縄本島での練習試合とオープン戦ばかり。試合の間に1~2日空くと、嘉手納の施設を借りて練習をしたが、とてもキャンプの練習不足を補えるほどではなかったはず。

 当初は威勢がよかった井口監督も、ここにきて少々トーンダウン。“16連敗”した12日の試合後は「開幕までちょっと時間がある。練習で状態を上げてほしい」と言うことまで変わってきた。

 そうした最中、2年目の中継ぎ左腕・永野将司が「広場恐怖症」であることを公表。不安障害のひとつで、飛行機や新幹線など、公共交通機関に長時間乗っていると動悸が速まり、「死にたい、ここから飛び降りたいと思ってしまう」という。開幕後も遠征に同行できないため、当面は本拠地限定登板となるだろう。

 それならば、だ。開幕したら、永野が本拠地で力投し、快勝する試合を見せてほしい。公式戦ではまだ続いている本拠地連敗を断ち切るためにも。ロッテが強くないとパは盛り上がらない。 

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。毎週金曜朝8時、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」出演中。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」(講談社)などノンフィクション増補改訂版が電子書籍で発売中。「失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。ほかに「すごい!広島カープ」(PHP文庫)など。日本文藝家協会会員。