巨人・阿部が故障で緊急帰京 厳しい捕手再起の道 

2019年03月13日 14時00分

阿部は試合前にティー打撃をしていたが…

 背番号10が痛恨の故障離脱だ。巨人・阿部慎之助捕手(39)が12日、「左ふくらはぎの張り」のため、ソフトバンクとのオープン戦(北九州)に出場せず緊急帰京した。今後は三軍に合流し、開幕は絶望的となった。原監督に志願してつかみ取った扇の要でのコンディション不良。戦列復帰には厳しい道のりが予想され、捕手として舞い戻れるかも不透明となっている。

 阿部はこの日、試合前の練習にこそ参加したが、コンディションが上向かず、首脳陣から帰京を言い渡された。試合後の原監督は「慎之助が戦列から離れたというところでね」と多くを語らなかったが、その言葉の端々にはどこか怒気をはらんでいた。

 4年ぶりに捕手復帰した阿部は宮崎、沖縄キャンプを通じて一進一退を繰り返してきた。マスクをかぶるからには捕球動作はもちろん、カバリングなど他の野手に比べると肉体的な負担は大きい。そのため、故障離脱を懸念した首脳陣は何度も全体練習から外し、調整ペースを任せる措置を取ってきた。

 しかし、キャンプを打ち上げた後も状態はなかなか上がらなかった。4日からの広島遠征には同行せず、7日の甲子園練習からチームに合流。しかし、指揮官は「コンディションは良くない」と断じ、欠場した8日のオリックス戦(京セラドーム)以降も出番はなかった。

 今後の阿部の立場は厳しいものとなりそうだ。何よりもケガのリスクを承知で思い入れの強い捕手復帰を原監督に直訴したのは阿部本人。体に異常が出るたびに、チーム内から「全体練習でも別メニューにしても、どうにもうまくいかない。正直、どうしたらいいのか…。やはり年齢的にも捕手は難しいのかもしれない。登録は捕手のままでも代打に専念する方が賢明かもしれない」との声も上がっていた。

 原監督もキャンプ中から「一人、機能していない」などとチクリとやりつつ“特例”を認めてきたが、ついに堪忍袋の緒が切れたのかもしれない。

 現有捕手陣を見ても、FAで加わった新戦力の炭谷、この日は相変わらずの“鬼肩ぶり”で二盗を2度刺した小林がおり、強打がウリの大城もオープン戦6試合で打率4割1分7厘(12打数5安打)、1本塁打、4打点と絶好調。指揮官も大城の課題としていたスローイングなどの守備面の成長を高く評価しており、阿部が三軍からこの3人の間に割って入るのは至難の業となりそうだ。

 ただ、阿部も3日のヤクルト戦(東京ドーム)で途中出場ながら豪快2ランを放つなど、ここぞの勝負強さは健在。背番号10がベンチに控えているだけでも、相手ベンチにとっては脅威となる存在だけに、意地でもはい上がりたいところだが…。