広島・長野 慣れない左翼守備に困惑中

2019年03月13日 14時00分

無難に打球を処理する長野

 新たな牙城を築けるか。広島・長野久義外野手(34)が12日、日本ハムとのオープン戦(マツダスタジアム)の6回表から「5番・左翼」で途中出場。移籍後初めて実戦守備に就いた。ルーキーイヤー以来9年ぶりのポジションで3度の守備機会を無難にこなしたが、慣れない景色に本人はまだ困惑。そんな背番号5には、古巣のライバルからもエールが届いた。

 左翼でグラブを構える長野の表情からは緊張の色が見えた。それでも6回先頭の松本が放った正面へのライナーをがっちり捕球。その後2度の守備機会をミスなくこなすと、打っては7回先頭で放った遊撃へのゴロがイレギュラーして中堅へ抜けるラッキーな安打も記録した。

 キャンプ中から肩の仕上がり具合を慎重に見極めていたこともあり、実戦守備に就いたのはこの日が初めてだった。左翼を守るのは実に2010年10月7日広島戦以来、9年ぶり。高ヘッドコーチは「全然問題ない。スタメンなら左翼が多いと思うけど、長野は中堅も右翼もできる」と守備面を高評価したが、慣れない景色に本人は「全然違ったんで難しかったですね」とまだ苦戦中だ。広瀬外野守備走塁コーチが「(守備位置が)左翼線に寄る傾向があったのでこちらから指示しましたが、これは試合に出て慣れていってもらうしかない」と指摘したように、細かい課題もある。

 ただ左翼コンバートはベテラン外野手の宿命とも言える。後戻りはできない長野に敵ながらエールを送ったのが、巨人時代最大のライバルで先輩の亀井だ。近年の巨人では長野が右翼を守る場合、2歳年上で器用な亀井が左翼へ回るケースが多かった。左翼コンバートの先輩は、長野が苦労していることを聞くと「チョーさんもそういう年齢になったっていうことでしょ」とニヤリとしつつ、自身の経験を交えて左翼守備の難しさを語った。

「僕らのように右利きの選手にとって、一番厄介なのが左翼線へ切れていく打球の処理。捕球がバックハンドになるし、足の運びも変えないといけない。本塁スローイングも(三塁走者が重なるため)的が小さくなる。僕も景色や動きに慣れるまでにはかなり時間がかかりました」。外野全ポジションを高いレベルでこなしてきた名手でも、左翼守備は最も難しいという。

「チョーさんも相当苦労するだろうけど、カープでも元気で長くやってほしいよね」と奮闘中の後輩へメッセージを送った亀井。たもとを分かった終生のライバルも、赤チョーノの挑戦を見守っている。