原の骨折と複数の共通点…清宮は大丈夫か

2019年03月13日 11時00分

清宮の復帰はいつか

【赤ペン!!赤坂英一】日本ハム・清宮幸太郎内野手(19)がオープン戦で右有鉤骨を骨折し、手術を受けて全治3か月と診断された。復帰できるのは、7月半ばの球宴前になるという。

 このアクシデントを耳にして、巨人・原監督が現役時代に負った左有鉤骨骨折を思い出した。右と左の違いこそあるが、同じ骨の骨折で、重要な共通点がいくつかある。

 まず、清宮と同様に、原もファウルを打った際に骨折している。1986年9月24日、優勝争いしていた広島との試合で、抑えの津田と対決し、直球を7球連続ファウルしたら骨折したのだ。

 原にとって不運だったのは、当初のレントゲン検査で発見されず、靱帯損傷と誤診されたことである。その後、原が別の病院で検査を受けたら、有鉤骨骨折と判明。清宮と同じ手術を受け、全治2か月と診断された。

 もう一つの共通点は、どちらも以前から痛みを訴えていたことだ。清宮は昨秋の沖縄キャンプで痛みを訴え、骨折する1週間前にも痛みを訴えていたと聞く。そのとき適切な措置が取られていたらと思わずにはいられない。

 原も骨折するしばらく前、人工芝のグラウンドに左手首を突いて痛めていた。このときはトレーナーに捻挫と診断されたそうだが「大きな故障につながるかもしれないと予感していた」と引退後に話していたものだ。

 骨折前後の誤診の影響もあったのか、原の左手には引退するまで後遺症が残ったという。打撃のインパクトの瞬間、左手に激痛が走るため、左手を軽く添えるようなグリップに変えざるを得なくなった。引退した直後、このケガについて初めて口を開き、こう明かした。

「あの骨折で、原辰徳の打撃はできなくなった」

 実際、原のシーズン本塁打数は骨折した86年の36本が自己最高。引退した95年まで、これを上回ることはなかった。

 もっとも、原は監督になってから有鉤骨骨折に関する発言を封印。今では「手術後には元通り振れるようになった」としている。理由は分からない。監督である以上、球団の“過誤”に属する事実には触れずにおこうという配慮だろうか。

 日本ハム・栗山監督は清宮について「早く帰ってきてくれると信じている」と語っている。が、原監督のような前例もある。くれぐれも復帰を焦らせず、慎重の上にも慎重を期してほしい。