FAで加入した阪神・西勇輝投手(28)の“ひと声”で聖地のマウンドが再改良されることになった。「本来予定にはなかったが、西投手からの意見でマウンドのプレート付近にゴム製の板を埋め込むことになった。新マウンドを苦手としている選手もいたようで、投手陣もありがたがっているようです」(球団関係者)

 甲子園球場のマウンドは今季からメジャー仕様に変更することが決まり一、二軍のキャンプ地もこれまでより硬いマウンドに変更された。だが、キャンプ期間中に体感した投手からは「下半身が使いにくい」「硬くなり過ぎて故障が怖い」などの声も上がっていた。

 神業で知られる阪神園芸関係者も選手の意見を聞きながら試行錯誤を繰り返したが、西の提言によってマウンドの再改良が決定。昨年までと同様にゴム製の板を埋め込み、土の部分を掘れやすくすることで硬さを軽減し、投手への負担を減らすことになった。硬いマウンドに適応するしかないと思っていた投手陣は「移籍してきたばかりなのに、しっかりと自分の意見を言えるのはすごい。慣れるしかないと思っていたのでありがたい」(ある投手)と拍手喝采だ。

 5日、西は西宮神社での必勝祈願後、甲子園球場での全体練習に参加。オープン戦初登板となった3日のソフトバンク戦(ヤフオク)では1回3失点ながら「すべては開幕からの結果。しっかり考えてやっていきたい」と不安はない。シーズンでは“西仕様”となった本拠地のマウンドで、フル回転といきたいところだ。