「長野詣で」は今回限り?原監督が“なれ合い”排除指令

2019年03月05日 14時00分

広島入りした原監督

 和やかムードは今回限りか――。巨人は5、6日に広島とのオープン戦2連戦(マツダスタジアム)を行う。今オフにFA加入した丸佳浩外野手(29)の人的補償として電撃移籍した長野久義外野手(34)擁するカープとの対戦を翌日に控えた4日のGナインは「赤長野」との対面に前のめりだったが、指揮官の意向で相手チームとの“なれ合い”を排除する方針。今回が「長野詣で」のラストチャンスとなりそうなのだ。

 開幕カードの前哨戦となる敵地2連戦に向け、巨人は4日に広島入り。その一員として、かつての本拠地に乗り込む丸は「今まで一塁ベンチで試合をやらせてもらって、今回は三塁側。景色も雰囲気も違うと思う。開幕戦がマツダなので、雰囲気を分かるためにもすごく大事な2試合なのかなと思っている」と気合を入れ直すと「実際に全力というか、真剣勝負がなかったので」と古巣投手陣との対決を心待ちにした。

 いったい、Gのユニホームを着たMVP戦士にコイ党はどんな反応を示すのか…。今後の風向きを占う大事な一戦ともなりそうだが、Gナインが心待ちにしているのは、思わぬ形でたもとを分かった「赤長野」との再会だ。赤いユニホーム姿もすっかり板についてきた感もあるが、古巣の面々にとってお互いに目を合わせて言葉を交わす瞬間は格別だろう。

 ただ、かつての僚友と共有できる時間はそう長くはなさそうだ。というのも、原監督の意向でグラウンド内での振る舞いについて、ある指令が下されているためだ。

 それは、特に客入れされた後の球場内の選手間の言動で、試合前に相手チームへのあいさつを含めた接触を最小限とするというものだ。

 指揮官の参謀役でもある吉村打撃総合コーチは「ファンが見ている前で、これから戦うチームの選手同士が長々と話していて、どう思われるか。もちろん、あいさつ程度なら構わない。相手からあいさつに来られて無視しろという話でもない。礼儀はきちんと守るとしても、我々は真剣勝負の世界にいる。グラウンドでは(なれ合いと疑われる言動を)なくそうということ」と意図を説明する。同コーチ自身も、他球団の後輩からあいさつを受けた際に、相手の敬意には感謝しつつ「毎日来なくていいよ」と断りを入れたという。

 以前と比べ、現在の球界は日本代表などで他球団の選手と交流する機会が増えており、球団間の垣根を越えて自主トレなどを一緒にやる選手も珍しくない。プライベートでの付き合いもあるから、死球を与えても乱闘騒ぎに発展することはほとんどなく「遺恨戦」などと言われる試合も、めっきり減った。

 そんなこともあり、敵同士がグラウンド上で仲良く話している光景が目立つ現状は、緊迫感あふれる空気の中で戦ってきた原監督らの世代には、物足りなく思うところもあるのだろう。

 こうなると、ナインが「赤長野」と触れ合えるとしても短時間。今回はオープン戦とあって多少は大目に見てもらえるかもしれないが、開幕後は長野の前にあいさつの列ができることはなさそうだ。