「オレがいたらプロテクト外さなかった」長野の反応は…

2019年02月25日 16時30分

伊原氏(右)と握手をかわす長野

【伊原春樹・新鬼の手帳】目が輝いていた。先日、広島・長野久義と顔を合わせ、率直にそう感じた。思っていたより赤いユニホーム姿がよく似合う。ナインにもすっかり溶け込み、かつてのジャイアンツのイメージはもう消え去っていた。さすがは長野だ。この気持ちの切り替えと類いまれな対応力は真のプロフェッショナルと言い切れる。

 私は巨人のヘッドコーチとして彼の入団1年目の努力を間近で見てきた。そこからの飛躍とチームへの貢献度はご存じの通りで、もう今さら振り返る必要もあるまい。

 誰もが認めるジャイアンツの功労者。だからこそ人的補償という思わぬ形で移籍することになり、本音では戸惑いを覚えているのではないか。そう思ってストレートに聞いてみた。すると長野は白い歯を見せながら、ちゅうちょすることなくこう答えた。

「いやあ、そうでもないですよ」

 まったく考え込む様子もなく、サラリと口にした様子に紛れもない本音と確信した。常勝軍団となったカープに必要とされ、オファーがかかったことを名誉と受け止めている。持ち前の超プラス思考で新天地移籍を心の底から喜び、そしてモチベーションを高めていく。これが私の知る長野の真骨頂だ。

「もしオレがまだジャイアンツにいたら、お前さんをプロテクトから外すなんてことは絶対しなかったのにな」

 そう言うと長野は白い歯をのぞかせた。しかし、彼はあえて何も口にしなかった。四の五の言わず、新天地で結果を出そうと胸に誓っているのだろう。そして古巣の巨人戦で燃えに燃えまくり、今度はジャイアンツキラーとして痛烈な“恩返し”をしようと腕をぶしているはずだ。今季は赤ヘル・長野が大暴れする予感がしている。