阪神・藤川球児“進退”覚悟 俺がリリーフ辞める時 アラフォーで守護神に再挑戦!決意激白

2019年02月24日 11時00分

藤川球児

 今季から再び守護神に挑戦する阪神・藤川球児投手(38)が本紙のインタビューに応じ「完全不退転」の決意を激白した。かつての“火の玉ストッパー”もすでにアラフォーに突入。だが、老け込む気はまったくない。そんな球児が明かした「リリーフをやめるべき条件」とは…。

 ――プロ21年目で今季39歳になるキャンプの手応えは

 藤川:何年やってきても手応えというのはわからない。シーズンに入ったら毎日試合でやってきた手応えとか関係ない。今感じてる場合じゃないと思っている。

 ――今季は中継ぎから守護神に再挑戦。責任も重くなり、注目度も増すが

 藤川:自分にとっては大きいシーズンになる。複数イニングを投げる必要はなく、1回をどれだけ絞った球が投げられるか。去年の中継ぎの方が、他の投手の調子にも合わせないといけないから実は大変。クローザーも当然責任は重いけど、ある意味、最後で投げる方が楽かもしれない。

 ――かつて一世を風靡した働き場所を、再び求めた理由は

 藤川:次に挑戦するにはそれしかないと思った。今以上に自分を頑張らせたいというか、中継ぎでまた何かやることは…と考えたら、特にない(笑い)。(昨年の)周りからの評価や自分が出してきた数字を見るとそれなりにやってきたけど、そこに満足したくない。それだったら(失敗して)叩かれた方が面白い。先発、リリーフの時も打たれると「何やってるんや」と言われ続けた。でも、その方が「なにくそ!」ってまた頑張れる。

 ――他球団のスコアラーからも「年々、球が若返っている」と評されている。「火の玉ストレート」の再現は

 藤川:前がどうだったか覚えてないし、去年もどんな球だったのか(笑い)。「野球に対してどこまでも成長していきたい」と言っているから、そこが若返ったと映ってるかも。自分でも(去年は)良くなってきたという実感はある。でも、今の時期ではまだ…。練習では自分が一番下手くそと思ってやってる。それとクローザーをやることで、いつも思っていることがあるんですよ。

 ――それは何か

 藤川:3試合続けて打たれたら、リリーフはやめるべきということ。たとえば3~4点、3~4点と失点が続けばもう終わっている。リリーフとしては成立しない。クローザーはそれだけ重いポジション。でも、退路を断って勝負するから今回意味があると思っている。中途半端に野球選手をやるつもりはない。自信がなかったら挑戦もしてないし、若い時から体力温存、故障するからといって100%出すところを8割で投げるとかやったことがない。そのへんが高知の“いごっそう”なんですよ。いつまで野球をやれるかとか考えない。明日ダメになってもいい、との思いでやってる。毎日がフィニッシュなんですよ。

 ――セーブ数や目の前に迫った名球会入り(現在は日米通算227セーブで、規定の250セーブまであと23セーブ)は「意識しない」と言っていたが…

 藤川:何度も言いますが興味がない。自分が決めた数字ではないし、現役選手が今、思うことではない。だから中日の岩瀬さんは400セーブもやれたんですよ。往年の方々は当然尊敬してますが、決められたはかりの上に座るというのは意識しない。セーブ数だって逆に自分がゼロでもチームが優勝できたらそれが一番なんです。

 ――日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18=金足農)を始め、今や若手の憧れの投手になったことは

 藤川:なってるかなあ(笑い)。でも、目標にされるのはうれしい。気持ちの張りにつながるし。でも、カッコつけるのは野球のボールだけでいい。いい球をとにかく投げて、あとはブクブク太らないこと(笑い)。日常生活でトラブルがないとかも意識してますよ(笑い)。

 ――アラフォーになって野球以外で興味があることは

 藤川:この3年間は本を読んだり、ネットで(情報を)調べたりと変わってきたかな。アメリカにいた時に心理学を知って、前向きな気持ちの大事さを理解した。それがあったから阪神に戻る前に独立リーグ(高知ファイティングドッグス)でプレーできた。いろんな創業者の自伝、電気自動車を初めて造った人の発想力とか、起業家ものが好き。あとは橋下徹さんの話し方に注目したり。強い信念を持っていつも言い切るんだけど、なかなか万人には受け入れられないとか。いいバランスがないとこの世の中は…と感じたりしてますよ。

 ――今季はかつて黄金バッテリーを組んでいた矢野監督がチームの指揮を執る

 藤川:矢野さんはすごいですよ。何がというと、チームが昨年最下位だったことをまったく感じさせないようにした。選手を一生懸命に期待してやる気にさせる。言葉に力がある。自分も野村さん(元阪神監督)の下で3年連続最下位を経験したけど、矢野さんは5年連続最下位を経験した。経験したからこそ、そこからの(気持ちや言動の)抜け方を知っているのでは…。周囲への印象づくりや空気の波をつくるのは監督という仕事。それがあるから選手の誰もが昨年を引きずってない。キャンプに来たファンだってそれを感じて“今年は頼むぞ!”ではなく、“今年も――”なんです。最下位なんでやり返す労力は大変だけど、まだ1回なっただけ。負け慣れる前にすごい防ぎ方をしてもらえたと思う。

 ――矢野効果は大きい

 藤川:自分が以前「同じチームでどんぐりの背比べをしてはいけない」と話していた若手らも発想を転換したり、取り組み方を知ってきている。矢野さんは失敗してもへこませずに次、何をすべきかを見抜く能力があると思う。矢野さんのために頑張りたい。それだけですよ。

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