巨人・原監督が大抜てきした坂本工宜は水野2世

2019年02月13日 14時00分

一軍行きが決まった坂本工

 巨人・原辰徳監督(60)の育成右腕大抜てきを、他球団が警戒した。宮崎での休養日となった12日、一軍の沖縄・那覇キャンプ(13日~)への昇格が決まった育成の坂本工宜投手(こうき=24)は自主トレに励んだ。まだ一軍未登板ながら急成長中のヤングGに、ライバル球団は「新方程式の一角になるのでは」としてチェックを開始している。

 176センチ、82キロの準硬式出身の育成3年目右腕はこの日、木の花ドームで黙々とネットスローを行った。
 

 最速148キロの力のある直球を主体に、キャンプ中2度の紅白戦で5回を投げソロ本塁打による1失点のみ。主軸と対戦した11日は、陽岱鋼を右飛、丸には四球も岡本を一飛、ゲレーロを二飛と力でねじ伏せ、沖縄行きを勝ち取った。

 習慣となっている休日トレにも「自分に必要なルーティンをやっているだけ。(紅白戦の)動画を見てグラブの位置が高かったので修正しました」と淡々。それでも「沖縄は人生で初めて。まずは実戦でゼロに抑えること。あと沖縄料理も楽しみです」と笑顔を見せた。

 巨人ではこれまでもキャンプで数多くの若手が抜てきされてきたが実際、一軍に定着できたのはほんのひと握り。木佐貫ファーム投手コーチは「そう何度もチャンスは来ないし一気に突き抜けるしかない。第2の山口鉄也を目指してほしい」とその数少ない一人である育成出身の“鉄人”左腕の名前を挙げ期待を寄せる。

 ネット裏で目を光らせる他球団のスコアラーも「原さんは実際に試合で使うつもりなのでは」と単なるカンフル剤ではないと見ている。

「体つきは178センチ、82キロだった水野(雄仁)さん(現投手コーチ)に似ている。上半身をフルに使うので独特の間合いがあって、ヤクルト小川のように直球に打者が差し込まれる。直球に角度があるしスライダー、カーブもいいところに決まっている。マシソンも出遅れているし、原さんは最初はビハインド時のロング(リリーフ)から始めていずれ方程式の一角にと考えているのでは」(セ球団スコアラー)

 実際、原監督は「見事でしょ。内容も素晴らしかった。ロングリリーフもできるという部分では役割は非常にあると思いますね」と坂本工を高く評価。現役時代に先発、ロングリリーフ、中継ぎ、抑えと何でもこなした水野コーチのような役割を期待している。

 育成右腕の抜てきはチームに競争意識を与えるだけが目的ではない。指揮官の真の狙いは坂本工に勝ちパターンの一角を担わせること。とかく大型補強が目立つ原巨人だが、生え抜きの底上げも着々と進行中だ。

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