巨人・菅野が明かした「高め勝負」の真意

2019年02月12日 16時30分

この日もブルペン入りした菅野(手前)

 巨人・菅野智之投手(29)が「高め勝負」の真意を明かした。宮崎キャンプ最終日となった11日、ブルペンに入ったエースは81球を投げ込み、締めくくった。変化を恐れず進化を求める男は今季「高いコースで攻める投球」をテーマに取り組んでいるが…。具体的にどういう投球を目指していくのか。新背番号18の答えは明解だった。

 宮崎キャンプの実働10日中、ブルペンに入ったのはこれで7度目。菅野は「そんなに入っていたんですか」と素直に驚いた。とぼけたわけではなく、これも目指している「力感のないフォーム」が体現できているからで「キャッチボールの延長上でマウンドで投げられると一番いいと思いますし、それで疲労感なく入れている。シーズンに生きてくると思うので、今の感覚を大切にしたい」と、充実感をにじませた。

 気になる「高めへの投球」についても同様だ。この日も左右打席にスタッフが立った状態で投じ「シーズン通して高めを使っていくことを、他のチームも意識する。『去年の菅野とは違うな』となると思うので」と手応えを感じている様子だった。

 菅野が言う「高め」とは“見せ球”のような感覚ではない。あくまでも「ストライクゾーン内での勝負」だ。一歩間違えば長打されるのではとの懸念を抱きがちだが、菅野はこう断言する。

「(ゾーンの高めを)投げるのは難しくないけど、打つのは難しいんですよ。(一般的に)高めは長打になるって簡単に言いますけど、そうではない。低めの方が長打になりますから」

 そして、その意図をこう語った。「ここら辺(外角への意識)をぼかしたい。みんなここら辺に投げてくるスライダーを待っているから。その対策です」
 フォークやシンカーなど多様な変化球を持つ菅野だが、目的はあくまでも宝刀・スライダーを最大限に生かすため。ゾーンの高めで打ち損じを狙いつつ、宝刀スライダーの効果も高まれば、打者をとことん追い込むことができる。

 進化を止めない菅野は“断捨離”も行っていた。一昨年、習得したチェンジアップだ。2017年のWBCに向け習得を開始したが、本番での使用を断念。以降、シーズンでは投げずともチェンジアップの意識だけは持ち続けていたが「チェンジアップはもう『捨てた』というのは断言します。難しい。無理ですね」と明かした。これも勇気ある選択、一つの進化だ。

 背番号18となった今キャンプ。昨年以上に投手陣を率先して引っ張る姿が目につく。やはり「18」を背負った以上、エースを“演じる”ことも必要なのか。その問いについては「(投手陣の先頭に立つことは)当たり前のこと。別につらいとか、しんどいとか思ってないですよ」とサラリ。絶対エースの貫禄、風格を身にまとった菅野が、沖縄2次キャンプ、そしてシーズンに臨む。