ソフトバンク柳田 ロングティーで見せた諦めない姿勢

2019年02月10日 18時42分

ロングティーでバックスクリーンに打球を飛ばす柳田悠岐

 ソフトバンク・柳田悠岐外野手(30)が10日、宮崎キャンプの全体練習後、個別練習でロングティーを行った。

 使用したのは約100センチの練習用長尺バット。反発力は見込めないトスしたボールを本塁の位置からバックスクリーン越えを目指してフルスイング。約20分、苦悶の表情を浮かべながら振り続けたが、何度もフェンスに阻まれ「あー!」「惜しい!」「なんでや!」。球場のファンからは「もう一丁」「頑張れー!」とエールが送られた。

 この日は今キャンプ最多の3万1100人の観客が詰めかけ、ちびっ子ファンも多かった。そんな中、「フェン直までいったので、越えるまで帰れないと思ってやりました」と打ち続けた。球場を去る際、力強く「諦めるわけないでしょ!」と言い切った。

 柳田はシーズンオフ、積極的に野球教室に講師役として参加している。そこで子供たちに向けて贈る言葉がある。線が細く非力だった幼少時の話を交ぜながら「人間やればできるんよ。だから、諦めちゃいけん」。この日はフラフラになりながらも挑戦し続け、最後は目標を達成してみせた。

 大分市から息子の湊真くん(5)を連れて訪れた大分市の尾関良則さん(36)は「途中でやめるだろうと思って見ていたんですが、プロはさすがだなと思いました。教育的にも柳田選手のチャレンジし続ける姿を息子に見せられて、本当に良かったと思いました。大分から来たかいがありました」と感銘を受けた様子だ。

 今季、柳田は新たな壁に挑戦する。背番号「9」の先輩で、尊敬する小久保裕紀氏の最多本塁打数を上回ることだ。ヤフオクドームにホームランテラスがなかった2001年に小久保氏は44本塁打をマーク。当時、ヤフオクドームには高さ5・84メートルあるフェンスが立ちはだかり、国内で最も本塁打の出にくい球場とされた。この時、同氏は高い壁に挑む「意識」がホームランアーチストとしての自身を形成したと述懐している。

 5日にキャンプ地を訪問した小久保氏は、柳田に対面した際「テラスはなしやぞ」と伝えた。鷹の大砲は、人生訓の諦めない姿勢で新たな壁を乗り越えるはずだ。