12球団トップの集客数を誇る日本一軍団ソフトバンクの宮崎キャンプに“異変”か――。3日で第1クールを終えたが、観客数が思ったほど伸びていないという。球団関係者は「現時点とはいえ少ないです。球団の想定を下回っているのも確かです」と気が気ではない様子だ。

 観客動員数は初日で7500人、土曜日の2日目が1万5700人、日曜日の3日目が1万9100人と推移している。他球団と比べれば決して少なくないものの、ソフトバンクの基準では物足りない数字だ。

 初日、2日目の時点で球団の想定よりトータルで5000人ほど下回っていた。加えて同じ宮崎県内でキャンプを張る巨人が初日・1万2000人、2日目・1万8000人、3日目・2万人で、まさかの“3連敗スタート”になった。

 別の関係者は「こればかりは仕方がない。巨人は新しく原監督になったし、丸が来たりと話題が豊富にある。その点、うちは大きな新戦力の目玉がいるわけではない。ライトな層は巨人に行くでしょう」と分析する。

 心配な点もある。同じく目立った補強がなかった昨季も来場者が少なかった。球団側は記録的な寒波に原因を求めていたが、それでも最初の土日は1万8400人、2万1800人で今年より多かった。

 キャンプの観客動員とはいえ“たかが”とは割り切れない。「何か(上から)言われるかもしれない」と心配する関係者もいる。本拠地と陸続きというメリットもあり、かつての宮崎県内におけるキャンプの勢力図を塗り替えつつあった。そんな中で「こういうのは一番(になること)に価値がある。あまりにも数が減ったり差がつくようだと広告などにも影響しかねない」(営業関係者)という懸念もある。公式戦の観客数ほど厳密な数字ではないが、何でも一番を目指すソフトバンクには気になるデータのようだ。