【核心直撃】昨秋、ヤクルトを自由契約になった成瀬善久投手(33)がテスト生としてオリックスの宮崎キャンプに参加。初日からブルペン投球を披露するなど、再起に意欲を燃やしている。どん底を味わったプロ16年目のベテラン左腕は、どんな気持ちで野球と向き合っているのか。直撃した。

――オリックスの雰囲気は

 成瀬 すごくやりやすいです。知っている選手も何人かいて、みんな声をかけてくれる。まだ(オリックスに)入れる入れないは別にしていい雰囲気でやれてます。

 ――初日からブルペンに入りアピールした

 成瀬 まだまだです。球速も130キロ出てないし。僕の場合、137~38キロ出ればイメージ的には140キロ以上のボールを投げる感覚になる。早くそこまで持っていけるようにしたい。

 ――トライアウトでは声がかからず、BC栃木入りを決断。それが一転、オリックスのテストを受けることになった

 成瀬 西村監督から声をかけていただき、すごくうれしかったですけど、その半面「監督の顔に泥を塗るわけにはいかない」という気持ちが強くなって。急ピッチで仕上げてきた感じです。

 ――今の状態は

 成瀬 コンディションはすごくいいです。ヤクルト時代の一時期はヒジの状態が悪かった。昨年後半ぐらいから長いイニングが投げられるようになり、今も違和感はまったくない。声をかけてくれた監督、チームの力になれると思います。

 ――ヤクルトを見返したい気持ちは

 成瀬 結果を残せなかったので仕方ありません。ヤクルトでの4年間はいい経験になりました。二軍で若手の考え方とかを聞くチャンスもありましたし。自分の野球人生の中では大きかったと思います。ヤクルトには感謝しかありません。

 ――テストに合格したら、あくまで先発希望

 成瀬 僕みたいにノラリクラリと投げていきながら抑えるタイプは中継ぎは向いていません。できれば、長いイニングが投げられる先発でいきたい。チーム事情なら(中継ぎを)やるしかないですけど。個人的には自分の持ち味が出せるのは先発だと思っています。

 ――テストに受かったとして、今季の目標は

 成瀬 とにかくチームの力になること。それと残り4勝のままで止まっている通算100勝がまずは目標です。今年は本当に失うものもないですし、体の状態はいい。先発でも中継ぎでも、まずは100勝を達成して、その後は少しでもチームに貢献できるよう勝ち星を増やしていきたい。頑張りますよ!