カープ入団“赤長野”のトリセツ 密着9年!番記者が公開

2019年01月25日 11時00分

カープのユニホーム姿ではにかむ長野。赤が似合うぞ!

 赤のカリスマが誕生した。巨人へFA移籍した丸佳浩外野手(29)の人的補償として広島入りした長野久義外野手(34)が23日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。赤ネクタイで登場した主役は早速“チョーノ節”全開。爆笑トークで盛り上げ、新天地で満点スタートを切った。ただ気がかりなのは、広島のファンと街のあまりの熱狂ぶり。そこで長野に9年間密着してきた本紙が、この男の“取扱説明書”を紙上公開――。

 過度な期待は大きな反動も生む。人気商売でもある野球選手にとって好感度は高い方がいいに決まっているが、シーズン開幕前からこのフィーバーでは逆に怖さも感じるだろう。「ありがたいこと」と受け止める長野だが、さすがに現地入りして困惑を隠せないでいる。

 会見でも苦笑いを浮かべていたが、まず長野に“ポスト新井さん”の役目を求めるのは酷だ。いじられるより、いじる側。気遣いは確かにハンパないが、行動や背中で後輩を引っ張る、という選手でもない。ゲッツーは打つが、正直言っていじりづらい。間違ってもお立ち台で「最高でーす!」とは叫ばない。ムードメーカーというより、むしろマネジャータイプだ。そもそも本人が「無理です」と話している。

 長野は“練習嫌いの天才”というのもちょっと違う。「俺が見てきた後輩の中で一番練習しなかったけど、一番天才だった」と評した阿部の発言が影響しているとみられるが「天才がカープの猛練習をこなせば…」と大化けを期待してはいけない。

 巨人時代は「努力している姿は仲間にも見せない」という長野なりの意地を貫いただけ。一昨年オフは“山ごもり”を宣言して球団スタッフにも行き先を明かさなかったが、実際は米国のリハビリ施設を兼ねたジムで体づくりに励んでいたと聞く。会見では「練習しないって言われていますけど、それはちょっと誤解が多いので…」と語って爆笑を誘ったが、これは本音だろう。

 ちなみに長野の出身は緒方監督と同じ佐賀だが、その意味での“共闘”には期待できない。長野に出身地を尋ねれば「福岡です」と答えるのは球界で有名な話。巨人の佐賀出身者が「県人会入りを断られたよ」とボヤいていたこともあった。博多のベッドタウンでもある佐賀・基山町出身で高校は福岡・筑陽学園。どうやら“福岡文化圏”出身ということらしい。

 一方、間違いなく期待できるのが夜の街への経済効果と若手ナインへの“指導”。巨人時代に何度も訪れた広島最大の繁華街・流川でのスマートな飲みっぷりと金払いの良さは、すでに球団幹部の耳にも届いている。この点では間違いなく若ゴイの手本となるだろう。

 またカープ女子が夜の街で長野と出会ったなら、浮かれずにサラリと会話に付き合うのがベター。気が乗れば謎の紳士が「それ行けカープ」を一緒に歌ってくれるかもしれない。気付けば勘定は済んでいるはずだ。後日球場で礼を言えば、得意のウインクが返ってくる。

 ニューヒーローの誕生に沸く広島。本紙の“トリセツ”を参考に、愛すべき背番号5を温かく見守ってほしい。