決起集会の翌日…中田「二日酔いダウン」事件

2013年03月22日 11時00分

WBC連載:侍はなぜ負けたのか(中)

 侍ジャパン終戦の裏で首脳陣が“機能不全”に陥っていたことは前回触れた。一方で、選手たちは本当に「ベストを尽くした」と言えるのだろうか――。大会期間中、ナイン個々のコンディション維持や、調整に取り組む姿勢には大きな温度差があった。

 先月15日にスタートした宮崎強化合宿では、侍たちの多くが羽を伸ばしていた。一部写真週刊誌に杉内(巨人)が不倫現場をキャッチされ、涌井(西武)らもネオン街で女性といる姿を激撮されたが、それはほんの一部。所属チームを離れた解放感からか、羽目を外す選手は少なくなかった。

 本来は歯止めとなるべき首脳陣も判断を誤った。28人の最終メンバー発表があった夜、宮崎市内の焼き肉店で落選した5人を含めた決起集会が開かれた。当初は選手だけで行う予定だったが、主将の阿部(巨人)に「ぜひ」と誘われ、結局は首脳陣も顔を揃えた。

 その会は選手、首脳陣が入り乱れての“イッキ大会”で大盛り上がりだったという。だが、山本監督らは、後にこの場に参加したことを後悔したのではないだろうか。

 翌日の練習で“事件”が起きた。中田(日本ハム)が、二日酔いで練習どころではなくなっていたのだ。「ベンチ裏のトイレにこもったきり、出てこなかった。あまりに重症で練習メニューを消化できないほどでした」(日本代表関係者)

 事の重大さに気付いたのか、宮崎合宿終了後に大阪入りした山本監督は「酒や夜遊びはほどほどにしてくれ」と慌てて選手にお触れを出した。しかし、一度緩めた手綱を締め直すことはできない。

 チームが福岡にいた今月5日の夜には、選手宿舎で台湾―韓国戦の観戦会が開かれた。ただ、強制参加ではなかったため選手や関係者の多くは外へ出払い、会場でメモを取っていたのは内川(ソフトバンク)や井端(中日)ら一部だけだった。

 その後の東京ラウンドをなんとか勝ち上がり、侍ジャパンは米国行き切符は手にした。しかし、準決勝の相手プエルトリコは、そんな準備で立ち向かえるほど甘い相手ではなかった。

<続く>