広島の松山竜平外野手(33)が11日、FA移籍した丸の人的補償で巨人から加入する長野久義外野手(34)との“共闘”を宣言した。この日、母校・鹿屋中央高(鹿児島)で自主トレを公開。キャッチボール、ティー打撃、フリー打撃などで汗を流し「こっち(地元)に帰ってきて、また今年が始まると思っている。内容の濃い練習をしてキャンプに万全の状態で入れるように準備したい」と充実の表情を浮かべた。

 今オフは初めて秋季キャンプ参加が免除となったものの「自分で目的を持って練習ができている」と階段ダッシュや砂浜でのランニングを昨オフ以上に取り入れて下半身を鍛え、同時にウエートトレーニングで上半身も追い込んでいる。決して目先のパワーを求めるだけでなく、全試合出場を達成するための体力づくりが目的。「(年明け8日の)初打ちでは飛距離が出るかなという感じがあった」とすでに効果も表れている。

 個人として20発、100打点でリーグ4連覇を狙う今季は巨人から長野が加入することで「来てくれたことに驚いたし、本当に一緒にやれるのかと。すごくうれしい」と笑顔を見せた。また、昨季は一塁で56試合、外野で48試合にそれぞれ出場したが「一番は僕が一塁にドシッと構えているのがいいことだと思う」とした上で「ベテランで若手の(4番)誠也を囲めたら」と“3番・長野、5番・松山”のクリーンアップを熱望した。

 一方、グラウンド外でも長野との交流には興味津々で、年齢が1歳しか変わらず、互いに酒好きという共通点があることから「一緒に食事をする機会があれば行きたい」と“飲みニケーション”で親交を深めたいと考えている。さらに、意気投合すれば後輩ナインも引き連れて規模を拡大するプランもあるとか…。

「僕は言葉で引っ張っていけるタイプではないので、プレーで若い選手に見せていければいい」と自身のスタイルを貫く松山。今季は薩長同盟ならぬ“松長同盟”が誕生するかもしれない。