鷹の“ドMルーキー”がいきなりの猛アピールだ。ソフトバンクの新人合同自主トレが福岡・筑後市のファーム施設で9日から始まり、ドラフト1位・甲斐野央投手(22=東洋大)に視線が集まる中で、同2位の杉山一樹(21=三菱重工広島)がブルペン入り。193センチの長身から力強いボールを投げ込み、視察に訪れていた入来三軍投手コーチも最速153キロ右腕の投球に「力強い球を投げていた。縦のスライダーがいい。回転が強かった」とうなった。

 真っ先にブルペンへ直行したのは、ほかのルーキーへの対抗心もあったようだ。負けず嫌いの性格で「誰かが(ブルペンに)入ったから入るというのは嫌だった」。昨年中から、初日にブルペン入りすることを球団関係者に伝えて万全の準備をしてきたという。

 特にライバル視しているのがドラ1右腕・甲斐野だ。「甲斐野さんは直球が武器で自分と同じタイプだと思う。年齢も近いので」。グラウンド外でも陽気なキャラとして対抗心を燃やしているのか「甲斐野さんは関西人で話すのがうまい。面白い。でも、自分も負けたくないですね」とまで口にした。

 杉山は入団会見の際のアンケートでも「自分大好き」と自己PRした個性派。「きつい練習をしている自分が好きなんです。Mなんで。『筋肉痛なのに何連投もしている俺ってヤバいな』とか。7連投とかやっている自分を想像するだけでヤバイです」という筋金入りのドM気質で、層の厚い鷹投でも存在感を発揮するつもりだ。