逆襲のキーマンとなるか。阪神の鳥谷敬内野手(37)と藤浪晋太郎投手(24)の巻き返しにライバル球団が警戒を強めている。

 金本政権下で鳥谷は連続試合出場記録ストップや2年連続コンバート、藤浪は制球難を原因とした不振により二軍降格を経験するなど、パッとしなかった。しかし、矢野新監督の誕生によって状況が一変するのではないかというのが、他球団の見立てだ。

「監督が代わったことで不振だった選手が復活するケースはよくある。藤浪はシーズン後半良くなりかけていたし、鳥谷もそこまで衰えたわけではない。金本前監督と合わなかったのかは分からないが、矢野監督の下、心機一転で復調されるとかなり厄介な存在になる」(あるセ・リーグ球団スコアラー)

 実際、鳥谷は「グラウンドに立てないということはプロ野球選手として苦しいシーズンだった」と悔しさをにじませ、矢野監督に遊撃手復帰を直訴。「年齢でチャンスがないわけではない。しっかり勝負できる状態にしていきたい」とレギュラー奪還に向けて意気込んでいる。

 藤浪もしかり。「金本さんになってからいい成績を残せずに戦力になれなかった」とざんげしつつも「200イニングを目標にやっていく」と巻き返しを誓っている。

 17年ぶりの最下位に沈んだ阪神は、今オフにFAでオリックスから西勇輝投手(28)、新助っ人としてオネルキ・ガルシア(29=前中日)、ピアース・ジョンソン(27=ジャイアンツ)の2投手と、ジェフリー・マルテ内野手(27=前エンゼルス)を獲得した。それでもライバル球団007は「鳥谷と藤浪の復活が一番の補強」(前出のスコアラー)と見ている。