ヤクルトは25日、ウラディミール・バレンティン外野手(34)と来季契約の完全合意に至ったと発表した。これで自身が持つ球団の外国人選手の在籍最長記録の更新が決定。契約は単年、年俸は100万ドル増の400万ドル(約4億4100万円)となった。

 今季は自己最多、チームトップの142試合に出場し、来日後初めて打点王(131打点)を獲得した。打率こそ2割6分8厘だが、本塁打はリーグ3位の38本で、チームの最下位からの2位躍進へ貢献した。

 そんな助っ人主砲は「できればヤクルトであと2~3年やりたいなと思う」と話すなど意欲満点。ただ、来季は35歳のシーズンとあって体力面などの衰えも心配される。

 しかし、そんな意見に異議を唱えるのがバレンティンを入団時から知るヤクルト関係者だ。

「ココ(バレンティンの愛称)は今年、交流戦を除けば守備にも就き、ほとんどフルで試合に出場した。本塁打王だってもう少し(トップと3本差)で取れそうだったぐらい。タイロン・ウッズだって35歳を過ぎてから本塁打王を取ったし、今年ココは動けていた。(2013年の)60本のイメージを期待するから、物足りなく感じるかもしれないけど来年以降、本塁打王を取る可能性は十分にある」

 横浜(現DeNA)、中日で活躍したウッズは日本で3度の本塁打王のタイトルを取ったが、うち2回は35歳を迎えるシーズン以降のこと。また同関係者によればバレンティンの状態は「アキレス腱を(14年に)痛めた後は緩やかに上昇カーブをたどっている」という。

 来季は「(個人的な)数字は今年よりもいい成績を出すこと。そしてチームがポストシーズンに参加して勝つこと」と目標に掲げているバレンティン。チーム内でもベテランと言われる部類となった助っ人が18年ぶりの日本一へヤクルトを引っ張る。