阪神は14日、中日を自由契約になったオネルキ・ガルシア投手(29)と正式契約を結んだと発表した。1年契約の年俸1億7000万円で契約した助っ人左腕は「阪神タイガースへの入団が決まり、非常にうれしく思います。甲子園の大観衆の前での登板を楽しみにしています。オフシーズンにしっかりと準備をして、チームの勝利に貢献できるようにベストを尽くしたいと思います」と球団を通じてコメント。オリックスからFA移籍した西勇輝投手(28)に続き、阪神は強力な先発投手を獲得した。

 今季13勝9敗、防御率2・99をマークしたガルシアの加入に、谷本球団本部長は「向こうの代理人からコンタクトがあって、いの一番に食いついた。他球団からのコンタクトがあった中で、国際部が頑張ってくれた。大きいのを打たれず、ゴロを打たせて取る投手。守備の強化も併せてやっていけば、いい投球ができる」と期待を込めた。

 左腕の受け入れ態勢は万全のようだ。「夏場の屋外球場で、どれだけ好投できるかが活躍の鍵になる。ただ、巨人にめっぽう強いし、ドーム中心のローテにすればいい」(チーム関係者)。13勝のうち12勝がドーム球場とあって、積極的に巨人や中日に当てる“ガルシアローテ”が早くも検討されているという。

“ゲレーロ化”の心配もなさそうだ。今季中日から巨人に移籍したゲレーロは打率2割4分4厘、15本塁打と期待に応えられず、二軍降格中には高橋由伸前監督との面談を拒否するなど問題行動で物議を醸した。

 阪神では「新加入の選手にはメッセンジャーがいろいろと世話を焼いてくれる。一緒に練習するだけでいいお手本になるし、日々の行動に目を光らせてくれるから、たるむようなこともないだろう」(球団幹部)と、ランディ・メッセンジャー投手(37)の“指南役”就任が期待されている。

 シーツやブラゼルら日本の他球団から来た選手の活躍実績に定評がある阪神。ガルシアも大活躍なるか。(金額は推定)