自信の表れか、それとも負け惜しみか――。中日内で巨人の金満補強ぶりをせせら笑う声が出ている。

 原監督が4年ぶりに復帰した巨人は、球団ワーストの4年連続V逸からの巻き返しを期し、総額約40億円ともいわれる大型補強を敢行。今オフはFA市場で広島から丸、西武から炭谷、オリックスを自由契約となった中島、現役大リーガーのビヤヌエバ、マリナーズを退団した岩隈と次々と大物選手を獲得した。

 この状況に中日関係者は「いくらなんでもやりすぎ。これまでの巨人の歴史を見ても大型補強で獲得した選手が戦力にならなかった例は少なくない。それにチャンスがなくなった生え抜きの選手たちが腐ってしまって、チームの雰囲気が悪くなるはず」と指摘する。

 別の関係者も「金を積んで選手をかき集めれば勝てるほど甘くない。これでシーズン序盤からつまずいたら巨人は一気にガタガタになるのでは」とほくそ笑む。

 中日は新人6選手を除けば、今季13勝でチームの勝ち頭だったガルシアが抜けた穴埋めとしてエンニー・ロメロ投手(27=ロイヤルズ3A)を年俸5000万円で補強しただけ。6年連続Bクラスに沈んでいる割には派手な補強と無縁だが、球団関係者は「与田新監督になって、現有戦力を底上げしただけで優勝したら、こっちの方がカッコいいでしょ」と言う。

 確かにその通りになれば痛快だろうが、果たして…。