ソフトバンクの本多一軍内野守備走塁コーチが2日、故郷の福岡・大野城市で行われた自身の後援会が主催する野球教室の「サプライズ企画」で、甲斐キャノンに挑戦した。

 この日は本多コーチの意思に賛同する形で松田、柳田、甲斐、森が講師役として参加。一流選手の熱血指導に約100人の小中学生が真剣な表情で聞き入った。

 野球教室が終盤に差しかかった時だった。本多コーチが突如「最後に(甲斐)拓也と勝負させてください」と宣戦布告。どよめきが起こる中、投手を森、二塁手を松田が買って出るなんとも豪華な布陣を敵に回し、自信ありげに一塁へ。甲斐から「リードでかすぎでしょ!」とけん制を入れられながらも、森のクイックモーションを盗み現役さながらの好スタートを切ったが、結果はアウトだった。

 故郷の後輩の前でいいところを見せたかったわけではない。通算342盗塁の元盗塁王は「捕球から送球の正確性、肩の強さ、スピード感とか、どれだけすごいのかを子供たちに肌で感じてほしかったんです」と、完敗にも超一流の技を引き出し満足そうな表情を浮かべた。