阪神が23日、甲子園球場で開催されたファン感謝デーで来季のスローガン「ぶち破れ! オレがヤル」を発表した。「オレがヤル」の部分を最初に提案した矢野燿大監督(49)は「(4年前に)ソフトバンクが使ってましたよと言われて…。でも、優勝した年に使っていたというから縁起もええし、ええんちゃうんということで」と内幕を明かした上で「ファンの皆さんもオレの応援で勝たしてやるとか、一緒にやってもらえれば」と訴えた。

 それよりもファンを沸かせたのが、スローガンお披露目の演出だ。大型ビジョンに最初に映し出されたのは指揮官の現役時代の名文句「必死のパッチ」。球場が「これがスローガン!?」とザワつく中、「これではありません!」とボケをかましたことでスタンドからは大爆笑が起こった。

 実はこの吉本新喜劇風の演出は矢野監督の発案。チーム関係者は「監督がこういう場面でもファンを喜ばせたいということで朝日放送さんの協力のもと企画されたもの」と明かした上で「スローガン発表でこんな演出したことは過去にない。就任早々のファン感で体を張ってファンを楽しませようという姿勢はすごい。最下位で迎えたのでどういう空気になるか心配だったが、あれでファンの心も和んだ」と感心しきりだった。球団内からは「今日に限らず今後もどんどんドッキリを実行していくべき。アイデア豊富な方なので春のキャンプでも何かしらファンを喜ばせるものを企画してほしい」と早くもドッキリ第2弾を望む声も上がるほど。最下位からの巻き返しを求められる矢野監督には“演出家”としての手腕にも期待が寄せられている。