野球解説者の落合博満氏(64)がこのほど、毎日放送(MBS)のスポーツ番組「戦え!スポーツ内閣」(21日午後11時56分=関西ローカル)の収録に参加した。

 2004~11年まで中日の監督を務めた落合氏は、4度のリーグ優勝、1度の日本シリーズ制覇を果たし、在任8年シーズン全てでAクラスをキープした。

 その原動力の一つとなったのが“アライバコンビ”の名で知られる、鉄壁の二遊間を築いた荒木雅博氏(41)と井端弘和氏(43)の活躍だ。

 番組の直撃を受けた荒木氏は、当時の落合氏について「野球が下手だった自分を、ここまでできる選手にしてもらった」と感謝。キャンプ恒例となった長丁場のノックを振り返り「僕ら選手は記憶が飛んで倒れ込んでるのに、落合さんはジャンパーを着て汗ひとつかいてなかった」と逸話を披露した。

 さらに、バッティング指導については「真っすぐ立って、真っすぐ回れ」という極めてシンプルなアドバイスだったというが「これが一番難しかったんですけどね」と振り返った。

 そんな荒木氏も今シーズン限りで現役を退き、二軍コーチに就任した。落合氏に引退報告をすると「ようやった、お前は褒めてやる」と言われたそうで「現役をやめる間際に初めて褒めてくれた。頑張ってやってきてよかったなと思いました」と明かした。

 番組では、同じく落合中日の黄金時代を支えた岩瀬仁紀氏、浅尾拓也氏、石井裕也氏、野本圭氏の引退試合の模様も特集。教え子たちからのメッセージVTRに、時折涙を拭いながら見ていた落合氏は「年を取ると涙もろくなるんだよ」とつぶやいたが、MCを務める「ブラックマヨネーズ」小杉竜一は「落合さんにも血が通っていたことがわかってうれしかったです。野球版ターミネーターと思ってたんで」と笑わせた。