中日・松坂大輔投手(38)が2日、秋季キャンプが行われているナゴヤ球場を訪れ、与田監督ら新首脳陣にあいさつした。2009年の第2回WBCで侍ジャパンのエースだった松坂は、当時投手コーチとして支えてもらった指揮官から「久しぶりだね」と声をかけられると、笑顔で固い握手を交わした。

 西武時代に同僚だった伊東勤ヘッドコーチ(56)の加入を、松坂は「野球をよく知っている方ですし、伊東さんの考えというものが浸透していくと面白いチームになると思う」。指揮官として西武で日本一、ロッテでは5年間で3度のAクラス入りに導いた実績、経験とも文句なしの伊東ヘッドの手腕に太鼓判を押した。両者の談笑は弾みまくり、松坂は「伊東さんからは『あまり俺の変な噂を流すなよ』と言われました。『怖いとか、厳しいとか、そういうことは言うな』って。でも、僕にはそういうイメージはないんですけどね」と苦笑い。その上で「ただ、野手の人はたくさん走らされてたなというのはある。野手の人に覚悟しといてくださいというのは書いておいてもらっていいと思います」とニヤリ。

 再び松坂と同じユニホームに袖を通すことになった伊東ヘッドも「うれしいですよね、一緒にできるのは」と喜びながらも「『変な噂は流さないでよ』とは言った。俺が厳しいみたいなこと言ってるらしいので。(ブルペン捕手役として)目があれだけど、大輔ぐらいのボールなら受けられるかな」と冗談めかす。勝手知る松坂―伊東コンビの復活は中日にとっていい影響を与えそうだ。

 また、今季は森前監督ら首脳陣から登板間隔を空けるなど配慮を受けて起用されてきた松坂は「変に気を使わせないようにするのが一番。来年は今年の倍は投げられるようにしたい」と早くも意気込んでいる。