【日本シリーズ】伊勢孝夫氏「分析されていたソフトB打線 でも悲観する必要はない」

2018年10月29日 16時30分

4回、空振り三振を喫した柳田(右)

【新IDアナライザー 伊勢孝夫】ソフトバンク打線は広島によく分析されているな、と感じた。思えばソフトバンクはシーズン中に苦しめられた宿敵の西武とCSファイナルステージを最後まで戦い、燃え尽きてしまっているところがある。スコアラーのデータ収集も出遅れている。その点、広島は巨人とのCSファイナルをあっさりと終わり、早い段階から多くのデータを集められたはずだ。

 特に柳田へのマークは徹底している。4回、ジョンソンがカットボールでインコースを意識させ、次は真っすぐ、と思わせといて、もう1球、内角カットボールで三振。第1戦では大瀬良も裏をかいて攻めていた。石原もよく研究している。広島は柳田に痛い目に遭わされるまで、この先も同じ攻め方をしてくるだろう。ソフトバンクは1、2、3番の打順の顔ぶれを代えたが、機能しなかった。左の上林ではジョンソンを打つのは難しいし、右打者もカットボールとチェンジアップで詰まらされる。あんなタイプはパ・リーグにはおらんね。

 初回、川島がカウント3―1から高めのボール球に手を出して二飛に倒れた。なぜもう1球待てなかったか。試合開始の先頭打者。塁に出たら今宮でチャンスをつくれたかもしれない。その川島は3回に守備でも併殺を狙って今宮に悪送球をしたが、あの体勢で二塁に投げるのは難しい。一塁に投げて1つアウトをとっておけばよかった。

 でも、ソフトバンクは全然、悲観する必要はない。引き分けがあったし、この日が1戦目と思ったらいい。移動日というのはものすごく雰囲気が変わるもの。この2試合はデータと実戦にズレがあっただろう。福岡に帰ってもう一度、しっかり分析すれば流れががらりと変わる可能性は十分ある。お互いに手の内がわかっただろう。まだ始まったばかりだ。
 (本紙評論家)