【ドラフト会議:1位の素顔と野望 ロッテ1位=藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)】50メートル5秒7の俊足に遠投110メートルの強肩、高校通算32本塁打の走攻守揃った超高校級野手には、楽天、阪神を含む3球団が競合。両親と兄が見守る中、指名を公表していたロッテが抽選の末に交渉権を獲得すると、藤原は「すごくホッとしている」と安堵の表情を浮かべ「若い選手が多くて、ファンの声援がすごい」とロッテの球団イメージを語った。

 プロで目指すのは打率3割30本塁打30盗塁以上の「トリプルスリー」だ。

「ここからがスタート。ソフトバンクの柳田さんのような選手が目標」と言い切った。母・道子さん(42)によれば「野球を始めたころから『プロになりたい』ではなく『一流選手になる』と言い続けてきた」という。

 その向上心は半端なく、早くも球団の垣根を越えた「超人軍団入り」の野望を持っている。「柳田さんに打撃理論を聞いてみたい。認めていただけるならオフのトレーニングをご一緒させていただきたい」と将来的な合同自主トレ参加を志願。柳田は毎年オフに阪神・糸井主催のグアム合宿に参加しているとあって「一流の方々に加えていただける選手に早くなりたいです」と声を弾ませた。

 くしくも柳田が今ドラフト候補選手の中で、最も高く評価していたのが藤原で「足がバリ速い。スピードが全然違う」とうなったほど。すでに球界を代表する大砲がその存在を認知しているとあって、お近づきのチャンスは大。超人軍団入りがかなえば将来は明るいはずだ。