27日開幕の日本シリーズへ、広島の新井貴浩内野手(41)が「失敗上等!」と赤ヘルナインを盛り立てた。

 新井はこの日、マツダスタジアムで行われたチームの全体練習に参加し、フリー打撃や走塁練習などで調整。ソフトバンクとの頂上決戦に「(相手のことは)しっかりミーティングして頭に入れて準備したい」と語った。

 阪神時代の2014年を含めて同シリーズは3度目。「どういうものかというのは分かっている」と頼もしいベテランは「(短期決戦は)一つのミスが命取りになる。かといってミスを恐れるのではなしに積極的に。打つほうも走るほうも気持ちの面でも攻めていくというのが重要。うまくいかなくても次、次とやっていかないといけない」と指摘した。

 同じポストシーズンでもCSと日本シリーズはまるで違う。昨季はリーグ連覇を達成しながらもCSファイナルステージで3位・DeNAに敗退。受けたショックは計り知れなかった。だが今年は日本シリーズという“最終地点”に到達した。「CSは敗退したら失うものがないと言ったらうそになる。でも日本シリーズにはそういうものはない。泣こうが笑おうがマックス7試合なので」。失敗しても引きずる必要はないというわけだ。

 今季限りで現役を引退するが「これでユニホームを脱ぐことになるとか感傷的になることはない」と言い切る背番号25。ミスを恐れず積極的に戦い、かわいい後輩たちと最高のエンディングを迎えるつもりだ。