【セCS】伊勢孝夫氏「巨人はなぜ菅野を第3戦で投げさせなかったのか」

2018年10月20日 16時30分

ファイナルSでは出番のなかった菅野

【伊勢孝夫 新IDアナライザー】<広島5-1巨人(19日)>明暗を分けたのは2回だった。巨人は岡本がエラーで出て無死二塁。続く阿部が中飛に倒れ、一死三塁の状況を作れなかった。その裏、広島も同じ場面を迎えた。メヒアが二塁打で出塁し、続く野間は右翼線に打球を転がして先制点を奪っている。仮に自分がアウトになってもきっちりと二塁走者を進塁させるためのチーム打撃ができていた。巨人も阿部が同じような打撃ができていたら展開は変わっていただろう。

 さらに二塁走者となった野間は続く会沢の遊ゴロで三塁に進塁している。普通なら遊ゴロで三進はできないし、どのチームでもいかない。野間は打球の勢いと自分の脚力を一瞬で判断した。捕球した坂本勇もそこまで意識がなかったのか、普通に一塁に送球していた。

 阿部と野間を比べると、もちろん阿部の方が打者としては上なんだけど、そのあたりの意識が巨人と広島の違いだ。明暗を分けた場面だったと思う。

 巨人はファーストステージでノーヒットノーランした菅野の登板がないままに終わってしまった。中5日で第4戦の予告先発が決まっていたが、今後の彼の野球人生を考えたら間違っていないのかもしれない。しかし、チームの一大事になぜ「自分が投げます」と言えなかったのか…。菅野が投げて負けたならファンも納得していたはずだ。ヤクルト戦でも113球だったし、5回でも6回でもいい。男気があるなら中4日で投げるだろう。

 下衆の勘繰りかもしれないが、コンディションとか、先行きを考えてのことなら情けない。みんながシノギを削っているときに投げないなんて大エースとは言わない。一度もファイナルSに登板しないなんてありえんよ。自分のことだけか、と思われてもしょうがない。走塁を含め、そのあたりが巨人が勝てない原因だと思う。由伸監督のラストゲームにしてはあまりに寂しいものだった。(本紙評論家)