【セCS】Gを3タテ突破!広島34年ぶり日本一へWストッパー構想

2018年10月20日 16時30分

広島ナインは歓喜のヒップタッチ

 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦が19日、マツダスタジアムで行われ、1位の広島が5―1で3位・巨人を下し、アドバンテージの1勝を含め“4連勝”で2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。34年ぶりの日本一を目指す緒方孝市監督(49)は、この日の試合でかねて温めていた「ダブルストッパー構想」を実行。本拠地で27日から始まる頂上決戦では中崎翔太(26)と左腕ヘロニモ・フランスア(25)の2投手を守護神に据えて戦う。

 5―1の8回二死一、二塁。5番手として登板したフランスアは岡本をわずか2球で一邪飛に打ち取ってピンチを脱すると、そのまま9回のマウンドにも上がり、CSファイナルSを締めくくってポストシーズン初セーブを挙げた。

 9回はレギュラーシーズンで32セーブの中崎を投入する手もあった。今年の5月下旬に支配下登録され、セットアッパーとして8月の月間MVPにも輝いたドミニカ共和国出身のシンデレラボーイ、フランスアのクローザー起用は、中崎が初戦から2連投中だったことが理由ではない。

 中崎に対する緒方監督の信頼は絶大だ。今季は防御率こそ2・71と一昨年の1・32、昨年の1・40に比べて悪くなっているが「(リーグ優勝決定まで)同点に追いつかれることはあったけど一度も勝ち越しを許していない。これはすごいこと。本当に頼もしくなった」と絶賛していた。それが日本シリーズを約1週間後に控えたこの時期に、かねて温めていたフランスアとの「ダブルストッパー構想」を実行に移したのは、1984年を最後に遠ざかっている日本一の栄冠をつかみ取るためだ。

 広島はリーグ連覇を成し遂げながら一昨年は日本シリーズで日本ハムの後塵を拝し、昨年はCSファイナルSでDeNAに敗れた。3年連続で日本一になるチャンスを逃すことは許されない。だからこそ緒方監督は「そのためなら何でもする」と、状況に応じてクローザーを使い分ける選択をした。短期決戦では1つのミスで流れが変わり、致命傷ともなりかねない。同時に、その責任を選手個人に負わせることもできない。プライドを持って守護神を務めてきた中崎が精神的にショックを受けることも承知の上での決断だった。

 今季は1番に固定されていた田中を7番、2番の菊池を8番で起用するなど、赤ヘル野球の代名詞でもあった“タナキクマル”にメスを入れた。「選手に嫌われることを怖がっていたら、この商売は務まらない」と言ってはばからない指揮官が何よりも優先しているのは日本一になること。その大目標を達成すれば選手に限らず、コーチや裏方さんに至るまで、すべての苦労が報われるという信念もある。

 頂上決戦が佐賀県出身監督対決となるか、広島と福岡を舞台にした“西日本シリーズ”となるかが決まるのは最短でも21日だが、緒方監督は早くも本気モードだ。