マー君2回降板もあきらめない 胸に誓った“W優勝”

2013年03月03日 11時00分

 野球の国・地域別対抗戦、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が2日開幕し、3連覇を狙う1次ラウンドA組の日本代表はブラジルと対戦。この大事な試合で“開幕投手”を務めた田中だったが、初回に先制点を許すなど2回で4安打を許し、わずか23球で降板となった。侍エースにとってはまさに苦難のスタートだが、ここで折れるわけにはいかない。胸に誓った“優勝”を目指し、最後まであきらめずに戦い続ける――。

 

 

 3連覇を目指す戦いの開幕マウンドに立った侍エースはまたも課題の立ち上がりに失点した。一死三塁から3番レジナットに初球を左前適時打され、1点を先制された。直球は140キロ後半を計時。調子は悪くないはずだが格下ブラジルに打たれ、田中はやや戸惑ったような表情で首を傾げた。

 

 ここまでの強化試合2戦ではいずれも失点。田中ならではの「眼光で相手を圧倒するピッ投球スタイル」はほとんど見られなかった。「エースの調子があがらないまま、日本は敗退してしまうのではないか」という不安が広がった。

 

 3連覇達成のキーマンとして首脳陣やナインに期待され、日本中からの注目を浴びるプレッシャーに苦しめられていたということもあるのだろう。「そろそろ抑えて、気持ち的に楽になりたい」と本音を漏らしたこともあった。それでもくじけるわけにはいかない。優勝にかける強い思いがあるからだ。

 

 楽天の久米島キャンプではこんなことがあった。「WBCとシーズンのダブル優勝」を目標に掲げた田中に、本紙お正月特大号の恒例企画「マー君対談」に引っ掛けてある提案をした。「ふがいない成績に終わったら対談相手がAKBのメンバーからキンタロー。になっちゃうっていうのはどう?」。冗談半分の言葉に対し、田中はこちらをにらむと「なんすか、それ?」。目が怖いほど本気だった。

 

 こんな反応をしたのはキンタロー。が嫌いだからでも、AKB48が大好きすぎるからでもない。

 

「僕は何がしたいって優勝がしたいんですよ。WBCもチームも。それをかなえるために、自分が何をするべきか常々考えなきゃいけない。中心になってやらないと」

 

 ダブル優勝に野球人生のすべてをかけていると言っても過言ではない田中。代表選手の誰よりも強い気持ちで臨んでいる。