【パCS】伊原氏「大胆策がハマって大勝のソフトバンクだが反省材料も…」

2018年10月18日 16時30分

ナインを迎える工藤監督(中)

【伊原春樹 新鬼の手帳】思い切った起用が当たった。ソフトバンクは1番・川島と8番・西田に二遊間を託し、スタメンに送った。対峙した相手先発は左腕の菊池。右打者2人をラインアップに並べることは定石とはいえ、菊池はそれほど左右の違いを苦にするタイプではない。それだけにCSファーストステージでそれなりにいい働きをした明石と高田の2人を一気に外したのは大胆な策ではあったものの見事にハマった。

 1点を追う4回、二死一塁から西田が右前打。甲斐が四球を選び満塁とすると、川島の2点適時打でひっくり返した。菊池に与えたダメージは大きく、この回は一挙5点を奪うビッグイニングとなった。若い西田が二死からベンチの期待に応えてチャンスにつなげる一打を放ち、ベテランの川島も逆転の扉をこじ開けた。

 ちなみに川島の得点圏打率はリードオフマン起用で2割9分4厘。1点ビハインドの場面でも2割7分3厘と、それなりの役割を望める「巧打者」だ。これらのデータもおそらく工藤監督ら首脳陣の頭の中にはあったのだろう。

 しかも川島はムードメーカータイプだ。5回の二塁守備でも先頭の金子侑が放った痛烈な当たりをジャンピングキャッチ。この好守によってホークスナインが「よっしゃあ!」となった。

 終わってみれば大勝だった。しかし苦言も呈しておく。3点差に詰め寄られた直後の7回だ。無死一、二塁で打席に立った松田は3番手・平井の前にわずか4球であえなく空振り三振。CSファースト第3戦で一発を放ったとはいえ、ここまで本調子でない7番打者に対して送りバントではなく普通に打たせたベンチワークは不可解だ。このイニングは結果として3点を追加したが疑問が残る。反省材料にしてほしい。 (本紙専属評論家)